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通信制大学のデメリットを克服できる人とは?

通信制大学のメリット・デメリットについて

通信制大学に進学した人の意見を聞くと、

・通信制大学は学費が安くて良い
・自分の時間帯で勉強が出来る

というメリットの意見がある一方で、

・勉強が大変
・卒業が難しい

など色々なデメリットの意見も、目撃するのではないでしょうか?

同じ通信制大学でも、このように意見が分かれるのは何故でしょう。何事にもメリット・デメリットはありますが、通信制大学に入学する上では、デメリットについても知り、納得した上で入学を決めたいですよね。

そこで今回は、通信制大学のデメリットとメリットを比較した上で、どのような人が通信制大学にデメリットを感じるのか。
通信制大学に進学をした・検討している人からの進路相談を100名以上受けてきた「進路アドバイザー ナガサキ」が、これまでの相談内容を踏まえてデメリットに挙げられやすいことを紹介していきます。

■目次
1.「自分で勉強をすること」による苦労が通信制大学のデメリット
2.高校新卒で通信制大学は要注意!就職活動は入念な準備が必要!
3.「誰でも」「効率良く」「安く」学べるのが通信制大学のメリット
4.目的意識がある社会人にはぴったりの学び方

>>【通信制大学のメリットを知りたい方】はコチラもチェック

1.「自分で勉強をすること」による苦労がデメリット

通信制大学のデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。
たくさんの方のお話を聞いているうちに、5つのデメリットが分かりました。

1)やる気の維持が難しい

通信制大学は基本的に自学自習になるため、自分で勉強を管理していく必要があります。しかし、やる気を維持することは難しいものです。サボろうと思えば簡単にサボれてしまいますし、誘惑に打ち勝ちながら勉強をしていくやる気が必要です。今までの公教育のような「受動的な学習」になれてしまっている場合には、デメリットを感じるのでしょう。
勉強スケジュールを事前にしっかりと決め、勉強をする時は図書館やカフェに行くなど、やる気を維持する工夫を見つけることがデメリット解消に繋がります。何よりも自己管理が大切になってくるので、自分なりの方法を見つけましょう。

2)すぐに疑問点を解消できない

勉強を進めていく中で起こった疑問や質問は、WEBや郵送などで通信制大学に回答をもらうことが出来ます。しかしその場ですぐに回答をもらうことは難しく、時間差が起きてしまうことがあります。そのことがやる気維持を妨げるデメリットになります。
疑問点は自分で極力調べるか、友人や知り合いなどで同じ大学に通った経験がある人がいれば、スムーズに疑問点を解消することができます。なかにはスクーリングがある大学もあるので、スクーリングの時に友人をつくり、集まって勉強会をしている場合もあります。

3)人との関わりは少なく、キャンパスライフがない

通信制大学では、いわゆる「キャンパスライフ」と呼ばれるような大学生活はありません。授業によってはスクーリング期間にキャンパスに通うこともありますが限られた期間なので、キャンパスライフに憧れる人にとってはデメリットでしょう。
しかし裏を返すと、「勉強に集中して、目標の資格を取る」という気持ちで進学を決めた人にとっては集中しやすい環境といえます。
通信制大学に進学した目的が「キャンパスライフ」でなければデメリットにはならないでしょう。

4)卒業が難しい(卒業までに時間がかかる)

通信制大学の卒業率は全体的に低く、通信制大学によっては20%前後の場合もあります。また通信制大学は最短で4年、短大では3年または2年で卒業が出来ますが、最短で卒業できる人は多くありません。/p>
「通信制大学は卒業率が低い」は最大のデメリットと言えるでしょう。

このような背景には、先述した「やる気の維持」や「勉強スケジュール管理」が難しいことが挙げられます。最初はやる気があったとしても、時間が経つにつれてやる気が下がってしまうのは避けがたいデメリットです。
通信制大学によっては、学習管理システムなど、やる気維持をする制度があります。自己管理が不安な場合には、通信制大学の学習管理方法で比較してみましょう。

5)通学過程より低く見られることがある

通信制大学を卒業すれば、通学過程と同様に「学士」の資格を取得できます。そのため学歴は「大学卒」になります。しかし通信制大学の方が、通学過程よりも低く見られることがあります。
その理由は、一部の大学を除いて、書類を提出すれば誰でも入学できることや通信制大学について知っている人が少ないことが背景にあります。
どちらにしろ、大学卒業資格であることには変わりません。大学卒業資格が必要な場合には通信制大学卒業でも通用します。例えば専門学校を卒業した方で、就職を希望する会社の募集要件に「大学卒」があるという理由で、通信制大学を利用して大学卒業資格を取得する人は大勢います。

1)~5)を見ると、通信制という特殊な勉強方法によるデメリットが多いことがわかります。目的意識をもって通信制大学に進学するのであれば、デメリットを克服できるでしょう。

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2.高校新卒は要注意!就職活動は入念な準備が必要!

また前述したように、通信制大学は就職活動について、通学過程より不利というデメリットがあります。
理由は2つあります。

・卒用時期の問題
先ほどデメリットで述べたように、通信制大学を卒業まで時間がかかることもあります。4月に入学をして、最短の4年間で卒業がでれば問題ありません。しかし単位が取れなかったなど、卒業が遅れてしまった場合には、就職活動のスケジュールに支障が出る可能性があります。また就職先が決まったあとでも、卒業単位に足りず卒業できなかったなどで、就職が出来ない可能性もあります。

・情報不足の問題
先ほどデメリットで述べたように、通信制大学はスクーリングが限られているため、大学が提供している就職情報を取得できない可能性があります。空いている時間にキャリアセンターを利用することができますが、大学が遠い場合はキャリアセンターの利用が限られてしまうでしょう。

高校を卒業して通信制大学から就職を考える場合には、このようなデメリットを把握し、入念な準備をしましょう。

>>【通信制大学の就職について】はコチラもチェック

3.「安く」「効率良く」「誰でも」学べるのがメリット!

これまでデメリットについて詳しく見てきましたが、通信制大学にはメリットもあります。デメリットよりもメリットの方が大きくなるのは、どのような場合でしょうか

1)学費が安い

一般的に通信制大学は通学過程(学部)に比べて、学費が安く設定されています。

例えば法政大学の学費は、

【通信制】

2年生以降:80,000円+科目登録料・スクーリング費用など
合計:972,000円(概算※)

※HPを参考に124単位取得、スクーリング16回で概算

【通学過程】
1年生: 1,280,000円
2年生以降:1,016,000円
合計:4,328,000円

HPを参考、法学部の場合、諸経費等は除く

概算ではありますが、4年間でこれほど金額差があります。
※2019年度参考

2)自分のペースで効率良く勉強ができる

通信制大学は、試験やスクーリングなど決まっている日程を除き、基本的には自分のペースで勉強ができます。そのため時間に余裕がある時に勉強を進めて、余裕がない時には勉強を休むことも可能です。また大学によってはインターネットを活用した「メディア学習」の設備があります。
社会人の方は平日昼間は仕事をして、平日の夜間や土日に勉強をしている人が多いようです。
よく大学の夜間部と比較されることもありますが、夜間部よりも通学する必要が減る分、自分のペースで勉強したい人には、夜間よりも通信制の方が向いているでしょう。 

3)入学試験がなく、書類選考で入学ができる(一部大学を除く)

大学入学資格(高校卒業)を持っていれば一部の大学を除いて、書類選考のみの受験で合格することができます。入試のための勉強をする必要はなく、入学前であっても自分が勉強したいことに集中することが出来ます。

>>通信制大学のメリットについてはこちらもご覧ください

4.目的意識がある社会人に通信制大学はぴったりの学び方

いかがでしたでしょうか。
デメリットを確認してみると、人によってはデメリットにならないものもあったのではないでしょうか。ただ就職職活動を考えると、高校生から通信制大学を選ぶには苦労するでしょう。
社会人で働いているのであれば、転職の準備や資格取得のために通信制大学に進学するメリットは大きいと思います。ただし、ストレートに卒業することは難しいことも念頭にいれて、目的達成のためにモチベーションを崩さずに勉強することが重要です。
少しでもメリットが大きいと感じた人は、ぜひ通信制大学を検討してみてください!

この記事を書いた人

進路アドバイザー ナガサキ

なるには進学サイトにて進路相談を担当。
2017年よりLINEを通じた進路相談を開始し、2019年10月にはLINEの友だち登録数は2,000人を突破。
高校生から社会人、保護者まで、毎日さまざまな人たちの相談に答えている。

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