建築士は、物作りが好きな方が憧れる職業の一つですよね。
中には、現在社会人の方の中でキャリアアップや転職のために資格取得を考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
働きながら目指したい社会人の方には通信制大学がおすすめです!
実は通学制の4年制大学と同等の大卒資格と同時に国家試験の受験資格も得られるんです。
この記事では、「建築士の仕事内容」「目指し方と資格取得の難易度」「通信制大学で目指すメリット」をご紹介します!
最後におすすめの学校もご紹介していますので、悩んでいる方はぜひ最後までご覧くださいね。
建築士の仕事は?
建築士とは、建築の設計や工事現場の監理を担当するプロ。
住宅はもちろん、学校や病院、デパートなどの商業施設、ビル、美術館、劇場など、様々な建物の設計や実際の工事の管理をするのが仕事です。たくさんの人の生活や楽しみなどを生み出せるやりがいのある職業と言えるでしょう。
建築士の仕事の工程は、大きく「設計」と「施工」の2つに分かれます。
最初に行うのが設計で、クライアントから要望や予算を聞き出し、それをもとに図面を引いて模型に落とし込みます。その後、平面図や立面図、断面図を作成し、実際に使用する材質などを決めて実際に工事をするためのプランを練り、設計している建物が法律的に問題ないかの確認するのも仕事です。主にデザイン面などを設計することを基本設計、実際に工事ができるようにするのを実施設計と呼びます。
また、建築の設計をして終わりではありません。建築設計に基づき実際に構築していく段階を施工と呼び、工事現場で図面通りに作業を進行しているのかを確認し、管理するのも建築士の仕事の一つとなっています。
どこからどこまでを1人の建築士が担当するかは企業や人によりさまざまなので、自分が建築士としてどうなりたいのかを明確にしておくとよいかもしれませんね。
目指し方と資格取得の難易度
建築士になるには、建築について学び二級建築士や一級建築士の国家資格を取得しなければなりません。
二級建築士の受験資格は「大学や短大・高等専門学校・高等学校・専修学校・職業訓練校などで指定科目を学び卒業していること」もしくは、建築に関する「実務経験が7年以上あること」となっています。
さらに、一級建築士の受験資格は「大学、短期大学、高等専門学校で指定科目を終了し卒業していること」「2級建築士か建築設備士の資格保有者であること」「国土交通大臣が、上記の二者と同等以上の知識及び技能を有すると認める者」となっており、二級以上に高いハードルがあります。
一級建築士は建築士法の一部を改正する法律の施行により、令和2年から大幅に受験条件が緩和され、失業後すぐの受験が可能となりました。しかし、大学や専門学校等を卒業して一級の試験に合格した場合も2~4年の実務経験は必要となります。
高校まで普通科で、建築関連の実務経験がない方が建築士を目指す場合には、専門学校や通信制大学を卒業して受験資格を得るのが近道となるでしょう。
特に通信制大学であれば、学費を抑えて卒業が可能なうえ、実務経験が最短の2年間で済みますから、未経験の社会人の方にはぴったりの環境といえるでしょう。
2級建築士は戸建住宅程度の規模の建築物の設計が可能であるのに対し、1級建築士は際限なく様々な建築物の設計・工事管理が可能です。
合格率はそれぞれ2級建築士が例年25%前後、1級建築士の近年の平均が約11%程度となっており、非常に難易度が高い試験となっています。
住宅を専門とする建築士になりたい場合は1級建築士ではなく2級建築士の資格があれば十分に活躍ができます。しかし、住宅だけではなく、様々な建造物を設計したい場合には、1級建築士の資格は必要不可欠です。自分のなりたい建築士像に合わせて受験するのが良いかもしれません。
働きながら目指すなら、通信制大学がオススメ!
働きながら建築士になるには、夜間の専門学校や通信制大学に通い二級建築士を目指す方法が挙げられます。
短期集中で目指せる専門学校も非常に魅力的ではありますが、自習をメインに好きなペースで学びたい方には、通信制大学がおすすめです。
この項目では建築士になるには通信制大学がオススメな理由をご紹介します!
①通信制大学は自分のペースで学習可能
通信制大学は正規の大学課程で、自習+スクーリングで卒業を目指します。
スクーリングに関しては指定された日時に指定された場所へ通う必要がありますが、それ以外は自分が好きな場所で好きな時に建築士になるための勉強が可能です。
スクーリングも社会人が学びやすいように複数の日程が用意されていたり、一部オンラインで開講されていたりするので、毎日のように通学をするよりは働きながら建築士を目指しやすい環境が整っています。
②卒業すれば一級・二級建築士受験資格と一緒に大卒資格もGET
通信制大学を卒業すれば一級・二級建築士免許取得の国家試験受験資格が得られるのはもちろん、同時に通学制と同様の大卒資格(学士の学位)も得られます。
最終学歴が高卒や専門学校の方や、専門学校・大学中退となっている人にとっては嬉しいですよね。さらに、既に専門学校卒業以上の学歴がある方や、一定期間大学に在籍して既定の単位を取得してから中退した人に関しては3年次以降へ編入も可能なので、最短2年で卒業も可能です。
③学費を抑えて建築士に必要な知識を学べる
通信制大学の嬉しいポイントは、学費を抑えて学べる点。施設利用料や人件費がかからないため、通学制の大学などより大幅に費用を抑えて建築士を目指せます。
自の奨学金を用意している通信制大学は少ないものの、日本学生支援機構の奨学金は条件を満たせば使用可能です。また、学校によっては履修する単位ごとに費用が発生する学費形態の学校もあるため、自分のペースでゆっくり資格取得を目指したい場合も無駄なく卒業を目指せます。
④通信制大学は難しい入試もない
大学へ入学するうえで大きなハードルとなるのが入学試験。特に美術大学や芸術学部の場合、学科試験に加え実技試験が課されることも多く非常に対策が難しいですよね。しかし、通信制大学であれば美大であっても、原則書類審査のみでの入学が可能!
通信制大学によっては簡単な小論文を求められる場合はあるものの、不備がなければ入学が認められるので受験に時間やお金をかけずに建築士を目指せます。
⑤一級建築士を最短ルートで目指せる
一級建築士の受験条件は、2級建築士の資格を取得していることか指定の科目を履修できる学校を卒業していることが挙げられます。
未経験で学校に通わず二級建築士の資格を取得しようとすると、7年の実務経験が必要にななるほか、二級を取得したうえでさらに一級の資格取得に向けた勉強をするのは大変です。
しかし、建築系の学部を卒業していれば実務経験なしでいきなり一級建築士の試験に挑むことが可能です!
実際の免許の登録には実務経験が必要にはなりますが、通信制大学であれば最短の2年で済みます。また、一級の受験資格のために二級を受験する必要はなくなるため結果的に時間や労力を最小限にとどめられるでしょう。
さらに、一級の受験を見据えたカリキュラムを組んでいるところも多いので、卒業後すぐに受験できるのは大きなメリットとなります!
通学制より安い学費で卒業を目指せますから、時間もお金も最低限で資格取得を目指せること間違いなしです。
通信制大学で目指す場合の注意点
通信制大学は社会人が働きながら建築士を目指しやすい環境が整っていました。しかし、通う上で考慮すべき注意点があるのも事実です。
この項目では、通信制大学で建築士を目指す注意点を解説します。入学前に確認して、自分にとって向いている環境かをチェックしてみてくださいね。
①自習メインだから慣れるまでは大変
建築業界からスキルアップのために通信制大学を検討している方はあまり気にしなくても良いものの、まったくの異業種から建築士を目指す場合「製図の仕方」や「CADの使用方法」で躓く場合があります。
専門学校や通学制の大学であれば直接人から使い方を学べるものの、通信制大学の場合は自分で参考書などを購入し一から建築士に必要なスキルを学んでいかなければなりません。手順を覚えるまでの間の大変さは覚悟した方がよいでしょう。
入学前に通信制大学での学習を進めるうえで困った際に相談が可能な窓口などがあるかを確認しておくのも良いかもしれません。
②課題の制作は意外と時間がかかる
芸術系の学部ですから、実技系の単位取得の際には課題の作成が必須です。特に、スクーリングの際には事前に用意された課題に沿って作品を作り、持参して授業を受けます。限られた時間の中で期日までにしっかりと自分の作品を仕上げるのも慣れるまでは一苦労。
しかし、建築が好きな方であれば、自分が作りたいものを表現できるわけですから、大変さ以上に楽しさも感じられるのではないでしょうか。
③通信制大学の卒業率は通学制の学校よりも低い
通信制大学は、すべて自分でスケジュールややる気を管理しなければならないことから卒業の難易度が高く、通学制の学校と比較して卒業率が低い傾向にあります。
仕事終わりや休日に予定を入れすぎると課題制作に充てれる時間が不十分になってしまった…というようなケースも十分に考えられます。合格をもらえなければ次の課題に移れませんから、計画的に行動するのが大切です。
ただ、必ずしも通信制大学を最短期間で卒業しなければならないわけでもありません。忙しすぎて学習が辛くなってしまう場合には追加で1年~2年学ぶ計画でスケジュールを組んでみるのもおすすめです。
また、すでに専門学校や大学を卒業していたり、一定期間以上大学に在籍し単位を取得してから中退している人については通信制大学の3年次以降に編入も可能。編入すればすでに取得している単位が認定され、一気に卒業までの道のりが短くなりますので、より社会人の方が建築士を学びやすくなること間違いなしです!
建築士になるにはおすすめの学校をご紹介!
社会人の方が建築士を目指すなら、学費を抑えながら最短で目指せる通信制大学がおすすめです!
通信制大学の体験や評判をまとめたサイトなどもありますが、人によって向ている学習方法や通えるスクーリング場所は異なります。しっかりと自分で情報を集めて比較し、自分にぴったりの学校を選びましょう!
最後におすすめの通信制大学をご紹介します!なるには進学サイトに登録のあるサイトは無料で資料請求も可能ですので、ぜひ資料を取り寄せて情報を確認してみてくださいね。
学校によっては説明会を開催しているところもありますので、事前に参加してみるのも良いかもしれません。
愛知産業大学 通信教育部
学部学科:造形学部建築学科
スクーリング可能地域:東京都・愛知県・大阪府・愛媛県・福岡県
週末やオンラインはもちろん、水曜日や夜間に実施されるスクーリングもあるなど、充実のスクーリング形態で社会人でも続けやすい通信制大学です。
設備やCAD、建築設計の技術だけでなく、都市・環境・インテリアなどの設計力・デザイン力も培えるカリキュラムが魅力です。
指定科目を修了して卒業すれば一級・二級・木造建築士の受験資格を得られます。
学校情報
愛知産業大学 通信教育部
愛産大なら大丈夫!働くあなたも続けられる。
所在地:愛知県
大阪芸術大学 通信教育部
学部学科:芸術学部 建築学科
スクーリング可能地域:東京都・大阪府
工学部系の設計ではなく芸術性の高い設計を修得可能な構通信制大学!一級・二級の取得を目指したカリキュラム構成なので、卒業すれば建築設備士などの資格取得も目指せます。
大阪と、一部の科目は東京の会場でもスクーリングが可能です。また、大阪芸術大学は通信制の学生もキャンパスを自由に利用できます。充実した施設や環境を利用できるのも大きな魅力といえるでしょう。
学校情報
大阪芸術大学 [通信教育部]
総合芸術大学だからこその広い、学びのフィールド!
所在地:大阪府
京都芸術大学 通信教育部
学部学科:芸術学部デザイン科建築デザインコース
スクーリング可能地域:東京都・神奈川県・長野県・滋賀県・大阪府・京都府
手描きスケッチやCADなどの役立つ表現技術を身につけつつ、美大ならではの学びで成長できる通信制大学。卒業すると、一級・二級・木造建築士や建築施工管理などの技術検定の受験が可能になります。
オンラインスクーリングも充実しているので、社会人でも無理のないスケジュールで学べるのも魅力です。
京都芸術大学 通信教育部
社会人の「学びたい」に応える、柔軟な学
所在地:京都府
日本女子大学 通信教育課程
学部学科:生活芸術学科
スクーリング可能地域:東京都
衣生活と住生活の分野が開講されている通信制大学。住生活や設計・デザイン、構造・生産などについて学びながら、住まいのあり方を究明し建築士を目指せます。
ただし、卒業して得られるのは二級・木造建築士の受験資格のみで、一級建築士は受験できないので注意しましょう。
夏期や週末、オンラインなど、様々なスクーリングも開講されています。
※正科生としての入学は女性のみとなっています。
日本女子大学 通信教育課程
日本で唯一家政学を学べる大学!
所在地:東京都