社会人を始め、高等教育を離れた方の中には、学び直しや資格取得・キャリアアップのために再進学を目指す方もいらっしゃいますよね。
実は、再進学の際にも条件を満たせば奨学金の利用が可能なのをご存知でしょうか。
今回の記事では、「再進学の定義」や「奨学金の種類や利用条件」などについて解説します!
これから学び直しを検討している方はぜひチェックしてみてくださいね。
■目次
- 再進学の定義って?
- 再進学の際に奨学金は利用できるの?
- 学び直しの際に利用できる奨学金制度の種類
- 奨学金利用時の注意点
- キャリアチェンジに向けた学び直しは専門学校がオススメ
- まとめ:使える制度をうまく利用しながら学び直そう!
再進学の定義って?
そもそも、再進学とは何しょうか?まずは、「再進学」とはなにかをご紹介します!
再進学というのは、大学や短大、専門学校を卒業・中退した方がもう一度大学や短大、専門学校に再入学や編入することを指します。
一度社会に出てから、違う職種を目指したくなる人はもちろん、文学部に入学したけど思っていた内容が学べず他の文系の大学に転学したい大学生など、「再度進路を見直したい!」「リカレント教育を受けたい!」と感じる方は多くいらっしゃります。
再進学の場合、働きながら学び直す社会人や、子育てや家事をしながら学び直す主婦・主夫の方、1度目の進学よりお金・時間を節約したい大学生も多いため、専門学校や通信制大学などが進学先の選択肢として人気を集めています。
再進学の際に奨学金は利用できるの?
再進学の際、大きなハードルになるのが学費。学費を軽減できる奨学金を利用できるかどうかは非常に気になるポイントですよね。
結論からお伝えすると、再進学でも奨学金の利用は可能です!
この項目では、パターン別に確認していきましょう。
①初めて利用する場合
奨学金を初めて利用する場合、再進学でも奨学金を利用できます。
利用する際は、必ず利用したい奨学金のサイトなどで利用条件を確認しましょう。
また、高校生から進学する場合を除き、奨学金の申し込み窓口は大学になる場合が多いです。
奨学金の事前採用に申し込めるわけではないので、その点は注意しましょう。
②1回目の進学で利用し、再進学時も利用したい場合
既に奨学金を借りたことがある方も再進学時に奨学金を再度利用できる場合が多いです。
ただ、奨学金の利用条件は各奨学金ごとに異なります。
例えば、日本学生機構(jasso)奨学金の第一種奨学金は、既に奨学金を借りている場合も再進学の1回目に限り、条件を満たせば奨学金の再利用が可能です!
また、再進学中は現在返済している奨学金の支払いを猶予してもらえます。
③2度目以降の再進学でも奨学金を利用する場合
利用する奨学金の条件に寄りますが、日本学生支援機構(jasso)の第二種奨学金など、利用可能な場合もあります。必ず奨学金に利用条件を確認しましょう。
日本学生支援機構(jasso)の奨学金の場合、奨学金ごとに再貸与の条件が異なります。2度目の最新進学だと第1種奨学金はすでに再貸与を受けている場合利用ができないほか、第2種奨学金も同じ校種への再進学で再貸与を受けられるのは1回までです。
しかし、校種を変えて2度目の再進学の場合は「各校種2度まで奨学金の利用が可能」なため、利用できる場合があります。
2度目の再進学で奨学金を利用できない例
大学〇→大学(1回目の再進学)〇→大学(2度目の再進学)×
このように、同じ校種で奨学金を使用できるのは2回までとなるので、2度再進学をする場合には奨学金を利用できません。
ただ、これはあくまで日本学生支援機構の奨学金の場合であり、他の奨学金の場合はルールが異なる場合もあります。
しっかりと各奨学金の利用条件を確認しましょう。
2度目の再進学で奨学金を利用できる例
大学〇→大学(1回目の再進学)〇→専門学校(2度目の再進学)〇
同じく、日本学生支援機構の奨学金の場合、学校の種類ごとに1回ずつ再貸与を利用できるため、2度目の再進学先の校種が変わる場合は奨学金をさらに利用できます。
また、各校種につき2回まで奨学金を利用できるため、さらに3度目の再進学として専門学校に再進学した場合も奨学金を借りられる可能性があります。
学び直しの際に利用できる奨学金制度の種類
次に、再進学の際に再申請できる奨学金や給付金制度などについて確認していきましょう!
日本学生支援機構(jasso)の奨学金
1つ目は日本学生支援機構(jasso)の奨学金です。
前項の例でもご紹介した通り、再進学をする際には1回目の進学時の返済を猶予してもらいつつ、条件を満たすことで追加で奨学金の再貸与を受けられます。
第一種奨学金・第二種奨学金それぞれ個別に条件がありますが、共通の条件としては以下のものが挙げられます。
・大学・大学院・専門学校などに正規の学生として在籍
・家計基準・学力基準を満たしている
・奨学金の未返還がないもしくは、滞りなく返還中である
1回目の進学時の奨学金の返済が滞っていると、再進学時の奨学金の申請が通らない場合もありますので注意しましょう。
また、申請の年度や学校により、条件に変更がある場合もあるので、必ずHPで最新情報を確認しましょう。
第一種奨学金
日本学生支援機構の第一種奨学金は、成績・家計共に要件のある奨学金ですが、無利子となっています。
以前に再貸与を受けたことがないこと、申し込む際に再貸与制度に同意をすることで、再進学の場合も再貸与を受けられます。
第二種奨学金
第二種奨学金は、有利子の奨学金ではありますが、家計の基準に幅があるため申請しやすいのが特徴です。
再進学先の学校と同じ校種で以前に再貸与を受けていなければ申し込みが可能となっています。
教育訓練給付金
「現在雇用保険に3年以上加入している」もしくは「離職後1年以内で、雇用保険に3年以上加入していた」方を対象に受講にかかった費用の20~80%を給付金として受け取れる制度となっています。
資格ごとに専門実践教育訓練給付金・特定一般教育訓練給付金・一般教育訓練給付金の3種に分かれており、給付金の種類によってそれぞれ80%(年間の上限64万円)、50%(上限25万)、20%(上限10万円)の還元となっています。
指定の講座は、厚生労働省の検索システムで検索が可能です。
4月上旬~5月上旬、10月上旬~11月上旬と年に2回申請できる機関があるので、教育訓練給付金を利用したい方は指定の期間内に手続きを終えましょう!
各学校独自の学費減免制度
学校によっては、奨学金や特待生制度など、独自の学費減免制度がある場合も。
成績や世帯収入などの要件があるものがほとんどですが、条件を満たせば利用できるので、再進学の方でも活用されている方もいらっしゃいます。
また、専門学校の場合は、社会人入試同様に再進学者向けの奨学金を別途用意してくれている学校もあります!
社会人の再進学者を積極的に受け入れている学校であればあるほど、再進学者向けの奨学金制度などが整っている場合も多いので、事前にチェックしてみてくださいね。
地方自治体の奨学金
奨学金は、日本学生支援機構以外にも、地方自治体が独自に設けている場合があります。
社会人向けの再進学奨学金なども用意されている場合がありますので、お住まいの地域の市役所や教育委員会に確認してみましょう!
奨学金利用時の注意点
再進学時の学費を軽減できる奨学金ですが、利用にあたり注意すべき点もあります。
この項目では、奨学金を活用する際に注意すべきことを解説します!
奨学金は返済が必要な場合が多い
奨学金は給付型と貸与型があり、貸与型の場合は卒業後に返済が発生します。
再進学の場合、ほとんどは貸与型の奨学金を利用される方が多くなると思います。
ただ、例えば医療系の専門学校などの場合は、卒業後特定の施設に一定期間勤務することで返済を免除される奨学金もあります。
返済を避けたい場合は給付型や条件付きで返済を免除される奨学金を栄養するようにしましょう。
また、1回目の進学でも奨学金の利用をしていた場合、卒業後に再進学分の奨学金+1回目の奨学金の返済をしていくことになります。
貸与型奨学金の場合、利子が発生する場合も
貸与型の奨学金の場合、無利子の奨学金と有利子の奨学金があります。
利子が発生するものは借りた金額に利子を追加して返済することになるので、奨学金返済までにより時間がかかる点も頭に置いておきましょう。
振込みのタイミングも要注意
教育訓練給付金などを活用する場合、注意すべきなのが振込のタイミングです。
教育訓練給付金は国の制度で、特定の資格を取得する際に利用できる給付金で、受講費用の20~80%が雇用保険から支給される制度。
しかし、教育訓練給付金が給付されるタイミングは受講後になるため、卒業後の支払いとなり、入学前に給付を受けることはできません。
また、それ以外の奨学金なども、基本的には4月末からのスタートとなることが多いため、入学金や初年度の学費の一部は事前に自分で用意する必要がある点もデメリットと言えるでしょう。
キャリアチェンジに向けた学び直しは専門学校がオススメ
社会人や主婦の方の再進学なら、専門学校がオススメです。専門学校はデザイナーを目指せるデザイン系やネット関係を学べる情報IT系などを始め、様々な職種・分野のスキルを修得できます!
この項目では、専門学校がオススメな理由をご紹介します!
面倒見の良い環境で専門的な技術を身につけ就職を目指せる
専門学校は、一つの分野や職業に特化しプロを育成する養成校です。専門学校は非常に面倒見がよく、入学時は初心者でも基礎から丁寧にその仕事に日知ような知識・技術を教えてくれます。
さらに、就職についても就職やインターン先の斡旋や、丁寧な面接に向けたサポートなどもあるので、就職を目的に再進学をする方には非常に適した環境です。
再進学者向けの制度が充実
専門学校といえば、大学・短大と並ぶ高校生が進路という印象を持っている方も多いでしょう。しかし、専門学校は再進学の社会人も幅広く受け入れています。
社会人入試や再進学者向けの奨学金制度など、再進学者の方に嬉しい制度が充実しているのも、専門学校の特徴です。
大学などの入学を目指す場合、勉強にブランクがあると入試の前に予備校などで勉強をし直す必要があり、余計に学費・時間がかかってしまいます。対策をしても、現役の受験生と戦うことになります。
しかし、専門学校の社会人入試では、学科試験の一部などを免除されるので、社会人の方でも無理なく学びたいたいと思ったタイミングで受験が可能なのが嬉しいポイントと言えるでしょう。
入学後も基礎からしっかり教えてもらえるので、勉強が不安な方も安心です!
また、社会人の再進学者向けの奨学金制度を設けていたり、奨学金に代わる学費減免制度があったりする場合も。奨学金も利用しつつ再進学したい方にも専門学校はオススメです。
働きながら再進学したい方向けの夜間部も
再進学の際ネックになるのが通学時間。専門学校は再進学の社会人や主婦の方など、幅広い年齢層の方が通っているため、昼間部以外に夜間部も設けている場合が多いです。
日中に仕事やアルバイトをして、夜間に勉強をしたい!という方は、夜間部の有無をチェックしてみてください。仕事やバイトをしながら学ぶのた忙しくきついことも多いですが、安定した収入を得ながら学べる環境があるのも大きな利点となりそうです。
まとめ:使える制度をうまく利用しながら再進学で学び直そう!
再進学の際も、利用条件を満たしていれば奨学金や給付金、授業料減免制度を活用できます。
社会人を歓迎している専門学校では社会人向けの奨学金や授業料減免制度が充実しているほか、社会人入試を実施しているところも多いです。
なるにはサイトでは現在社会人の再進学におすすめな専門学校の特集を掲載しています!
是非、チェックして学校選びの参考にしてみてくださいね。
また、同じ分野の学校でも、カリキュラムは学校ごとに違いがあります。複数校を比較することでより満足度の高い再進学が可能になりますので、気になる学校は願書を出す前にオープンキャンパスに参加してみるのがおすすめです!
オープンキャンパスでは、体験授業を受けられたり、学校・就職・奨学金について具体的な説明を聞ける場合も多いです。
特に、奨学金の利用を考えている方は、日本学生支援機構(jasso)の奨学金はもちろん、学校独自の奨学金も学校を通して申し込みとなるので、事前に話を聞いておくとよいでしょう。
実際に専門学校に通う先輩の声も聴けるので、イメージに違いがないかなど、不安を解消したうえで進学しやすくなりますよ。
ランキングなどで上位の学校でも、ご自身の希望と違う学校であれば、選ぶ意味がありません。
不安な点はしっかり相談をしたうえで、自分にとってベストな学校を選んでみてください!応援しています。

