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介護福祉士を目指す社会人必見!最短ルートと資格のメリットを解説

社会人が転職先として介護を選ぶことは少なくありません。

高齢化社会の日本において、介護職や介護福祉士の需要は高まっており、再進学を検討している社会人は増えています。介護福祉士は国家資格なので、受かれば一生ものの資格です。では社会人が働きながら介護福祉士になるにはどうしたら良いのでしょう?

介護は座学だけでは取得できないスキルであるため、一定の時間を必要とします。

今回は、社会人が介護福祉士になるにはどのような方法があるのかをメインに、「最短ルート」「通信でも取れるのか」「専門学校がおすすめの理由」などを解説します!

介護福祉士に関心のある社会人はぜひ参考にしてみてくださいね。

 ■目次

  1. 社会人が介護福祉士になるには
  2. 養成施設や実務経験以外のルートもある?
  3. 社会人が最短で介護福祉士になるには
  4. 【よくある質問】介護福祉士になりたい社会人の疑問
  5. 社会人が介護福祉士になるなら専門学校がおすすめ

社会人が介護福祉士になるには

社会人が介護福祉士になるには大きく分けて2つのルートがあります。①未経験で介護業界に転職し、実務経験を積む②専門学校等の養成施設に通うことの2つです。

①の「未経験で介護業界に転職する」最大のメリットは、収入を得ながら現場経験が積めること。デメリットは時間がかかること。対象となる施設の職種で3年以上(540日以上)実務経験を積んだのちに、介護職員実務者研修(450時間)を受講すれば、介護福祉士試験の受験資格を得られます。

この方法が向いているのは、現場経験を積みながら自分に介護があっているかを判断したい人や、中卒で高卒認定を受けていない人、学校に行くための経済的余裕がない人などでしょう。

②の「養成施設に通う方法」の最大のメリットは試験の免除です。ただし、令和8年度末までに卒業した方が対象であり、令和9年以降に卒業する方は国家試験を受験し合格する必要があります。この方法のデメリットは、養成施設入学のお金がかかることや、働きながら目指す場合は昼間部の専門学校は通いにくいなどがありますが、どちらも工夫できる方法でもあります。

養成施設や実務経験以外のルートもある?

社会人が介護福祉士になるには、養成施設ルートか実務経験を積むルートのどちらかと解説しました。しかし、それ以外の方法もあります。社会人のなかでもその他のルートに当てはまる場合もあるでしょう。その他のルートである「福祉系高校ルート」「経済連携協定(EPA)ルート」も含め、詳しく解説します。

実務経験ルート

このルートは、先ほども解説したように介護業界で介護職として働きながら介護福祉士を目指す方法。3年以上の実務経験と実務者研修(約半年)の取得が必要です。介護福祉士実務者研修の受講が2017年から必須となりました。(または「介護職員基礎研修」と「喀痰吸引等研修」の両方の修了)

実務経験ルートは筆記試験のみで実技試験は免除となります。今、介護職で働いている社会人や福祉系の業界経験がある人、すぐに現場に入りたい人などはこのルートを選択する人が多いようです。

養成施設ルート

このルートは介護福祉士養成施設(2年以上)に行くパターンと、福祉系大学や社会福祉士養成施設、保育士養成施設を卒業し、介護福祉士養成施設(1年以上)行くことで実技試験免除のパターンがあります。社会福祉士や保育士を持つ社会人がダブルライセンスとして介護福祉士を取得する場合もあるようです。

短期間で介護福祉士になれますが、時間と学費がかかり、体力的にも負担に感じる人はいます。養成施設を選ぶときは、通いやすく学費サポートも充実したところを選ぶといいでしょう。

福祉系高校ルート

このルートは、福祉関連の高校や特例高校で指定のカリキュラムを履修して卒業します。このルートは実技試験が免除になるパターンとそうではないパターンがあるのでよく注意しましょう。

今から入学しなくても平成20年度以前に入学していれば実技試験は必須ですが、受験資格があるようです。

経済連携協定(EPA)ルート

このルートは、一定の要件を満たした就労中のインドネシア・フィリピン・ベトナム出身者専用です。このルートの場合は特例として試験問題の漢字にふりがながふられており、試験時間も通常の1.5倍なので日本語の読字に自信がない外国籍の社会人でも安心です。

また、このルートも介護技術講習や実務者研修を受講すれば実技試験が免除になります。

このように社会人が介護福祉士になる方法は4つのルートがあり、いずれも一定条件を満たせば実技試験が免除になることが分かりました。ただし、その為には講習を別途で受けるなど時間を要します。どの方法が良いかよく考えてルートを決めましょう。

社会人が最短で介護福祉士になるには

社会人が介護福祉士を目指すなら、養成施設ルートが最短です。

該当する養成施設(学校)は当サイトのLINE相談を利用することでお探しできます。または「介養協(かいようきょう)」という公益社団法人 日本介護福祉士養成施設協会のサイトで検索も可能です。

養成施設のなかで最短で目指せるのは2年制の専門学校もしくは短大です。学校数は専門学校の方が多いため、働きながら目指す場合は専門学校がさらにおすすめとなります。

介護福祉士養成施設の専門学校はほとんどが2年制です。最短で取得できるようにカリキュラム構成がしっかり組まれているため、安心して通えます。昼間部が多い為、一時的に収入は減ることになりますが、国家資格は更新制のない一生保有できる資格です。介護業界では最も給料アップが期待できる資格なので取得して損はないでしょう。

夜間が良い人も、数は多くはないですが夜間設置の専門学校もあります。最短ではなくなってしまいますが、無資格で介護職となり現場経験を積みつつ新たに学校へ行くよりも、体力的にも精神的にも経済的にも負担が少ないと感じる人が多い方法です。

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【よくある質問】介護福祉士になりたい社会人の疑問

社会人から介護福祉士を目指す場合、通いやすい学校があるのか、無資格と有資格の違いはどうなのか、学費サポートはしてもらえるのかなど、様々な疑問が浮かびやすいでしょう。ここでは介護福祉士や福祉業界を目指す社会人からよくある質問をまとめてみました。ぜひ参考にしてみてください!

Q.介護福祉士を目指せる通信はあるの?

A.結論から言うと、介護福祉士を取得できる通信の学校は存在しません。
社会人にとっては通信で働きながら目指せる方法があるなら、その方法を選びたい人も少なくないですが、通信だけでは学びきれないことが数多くあります。

学校ではなく通信講座には介護福祉士講座がありますが、それを受講するだけでは受験資格は得られず、3年の実務経験が必要と言われています。
その理由は、介護福祉士は介護を必要とする人々の食事や排泄、入浴などの日常生活全般の介助を行い、介護を要する人たちの快適な生活のサポートをするからです。知識を持っているだけでは適切な介助は難しいため、通信だけでは介護福祉士になれないのです。

同じく福祉業界で活躍する社会福祉士も社会人が目指す資格の一つです。社会福祉士は通信課程もありますが、こちらも必ず実習や演習に参加する必要があります。ただし介護福祉士と違い、相談業務が中心の職種の為、オンラインやテキスト学習がメインで授業を受けられるのです。介助を要する人のサポートを直接身体に触れて行う介護福祉士は、座学も大事ですが実践的な演習や実習が中心となることから通信だけでは難しいと言われています。

Q.無資格じゃだめなの?

A.介護福祉士の資格がなくても、介護の仕事はできます。
しかし、身体介護と呼ばれる排泄や食事の介助は「介護職員初任者研修」の資格が必要です。また、介護福祉士の資格があると給与などの待遇が良くなり、業界でのキャリアアップもしやすいなどのメリットがあります。社会人の方で、今後介護業界で長く仕事をしたいと考えている人は介護福祉士は取得しておきたい資格でしょう。

Q.ほかの資格はないの?ヘルパーとの違いは?

A.介護福祉士と似ている資格に「ヘルパー(資格名:ホームヘルパー2級)」がありました。今はホームヘルパー2級という資格はなく、介護職員初任者研修に名称が変更されています。

ヘルパーの仕事は主にご家庭へ出向き、家事代行や身体介助のサポートをします。介護福祉士の業務と少し似ていますが、国家資格ではないので資格手当が付きにくいのと、介護福祉士はご家族等への介助指導や相談にも対応できる違いがあります。社会人が介護福祉士を目指す際、収入面の不安がある人も少なくないですが、収入が良いのはどちらかというと介護福祉士です。

また、社会福祉士を持つ介護福祉士や、介護福祉士が社会福祉士を目指すという話もよく耳にします。

社会福祉士は、身体介護は行いません。また、高齢者や障害者に限らず、生活困窮者や子どもも対象に、相談業務や関係機関との連携、支援計画を立てるなどの仕事が主です。ただし、合格率が非常に低いというデメリットがあります。

Q.体力に自信がありません…

A.介護福祉士の就職先は特養や老健、有料老人ホームのほかにデイサービスやデイケアもあります。デイサービスやデイケアも身体介護はありますが、夜勤がない、
介護よりも身体リハのサポートに回る場合もあるなど、体力的な負担が特養や老健よりも少ないと言われています。体力に不安はあるけれど、介護福祉士に興味のある社会人はデイサービスやデイケアを就職先の一つに検討するのもおすすめです。

Q.社会人の為の学費サポートはあるの?

A.「専門実践教育訓練給付金制度」等を活用すると学費が抑えられます。この制度は決まった資格のみが対象で、介護福祉士もその対象に含まれています。その他にも、自治体や社会福祉協議会が介護福祉士のための資金貸付制度を設けている場合もあるので、自身の住む都道府県の制度を調べておくと良いでしょう。

また、給付金制度以外に学校ごとで社会人向けの学費サポートを用意している場合もあります。例えば早稲田速記医療福祉専門学校は、社会人経験のある方を対象とした入試制度を設けています。その合格者の中から「学びなおし・再進学奨学生」に選ばれると入学金の免除があるそうです。

Q.入試はなにをするの?

A.介護福祉士を目指す専門学校の入試の多くは「書類選考・小論文(作文)・個別面接」の3つです。先ほど学費で例に挙げた早稲田速記医療福祉専門学校は「学びなおし・再進学入試」があります。こちらは「出願書類、自己PR書、経歴書、面接」で総合的に判定するようです。介護福祉士のコースは学力試験を実施している学校よりも、小論文や面接が多く、それらの対策が重要となります!

社会人が介護福祉士になるなら専門学校がおすすめ

今回は介護福祉士になるための方法を社会人向けにご紹介しました。

最短ルートである養成施設のなかでも、社会人には専門学校がおすすめです。大学は2・3年次編入以外の場合は最低4年かかります。今から目指すにはなかなか長い道のりですよね。また、実務経験ルートも3年以上の実務経験と養成施設で半年の学習が必要となります。

一方で専門学校は2年制の学校が多く、大学よりも2年早く介護福祉士になれます。働きながら夜間に通う場合は3年かかる場合もありますが、それでも他のルートより早いです。最も早く介護福祉士になりたい人は、2年制の昼間部で短期間合格を目標とされることもおすすめです。

また、専門学校は現場で活躍している介護福祉士の授業を同じ目的を持つ仲間と学べ、学校全体で国家資格合格に向けた試験対策をしてくれるメリットがあります。資格の勉強は孤独なイメージを持つ人もいますが、専門学校なら周りと協力し実際の現場で実践的に学びながら介護福祉士を目指せるでしょう。

専門実践教育訓練給付金制度対象校をお探しの方や、介護福祉士になりたい社会人の方はお気軽にLINEでご相談ください。

社会人の皆さんはこの記事を参考に、ぜひ介護福祉士になることを検討してみてくださいね!

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この記事を書いた人

なるには進路相談室スタッフ

なるには進学サイトでは皆さんの進路相談にお答えしています。
2017年10月よりLINEを通じた進路相談を開始し、2022年6月にはLINEの友だち登録数は6,000人を突破。
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