専修学校の種類と専門学校
専門学校は専修学校のひとつですが、2つの学校の関係についてよく理解できないという方も多いでしょう。専修学校は、学校教育法によって昭和51年に、職業に必要な能力の育成や教養の向上を目的として創設された新しい学校です。専修学校には、特に入学資格を問わない一般課程、中学校卒業が原則となる高等課程を有する高等専修学校、そして高等学校または3年生の高等専修学校卒業が入学資格となる専門課程を有する専門学校の3種類があります。
一般課程は、入学資格や年齢を問うことなく、誰でも自由に専門的な知識や技術を学ぶことができるものとして、生涯学習の一環としても活用の幅の多いものです。高等課程では、中学校で学んだ基礎的・基本的知識をベースとして、専門的な技術などを学ぶため座学や実習をバランスよく行って職業人や教養人としての基礎を培います。授業日数や履修科目などの要件を満たして文部科学大臣が指定する課程を修了すると、大学入学資格を取得することもできます。専門課程は、社会のニーズにそった実践的なカリキュラムによって専門的な技術や技能の習得を目指すものであり、大学を卒業してから学ぶ方や社会人としてスキルアップを図るために学ぶ方など、さまざまな方が学ぶ場となっています。
2年制以上で文部科学大臣が定める基準を満たした学校では、「専門士」という称号を取得することができます。工業や農業、医療や教育、商業実務や文化・教養などの8つのジャンルで取得することができ、就職にも有利となるでしょう。また、4年制以上の学校では、「高度専門士」の称号を取得することができます。経済界、産業界から高く評価される称号として、職場でのキャリアアップや転職などにも活用することができるものとなります。
専門学校の認可・無認可の種類
専門学校にはある一定の設置基準によって都道府県知事に認可された学校とそれ以外の無認可校との2つの種類があります。一概に、認可校の教育内容が優れているとは言えませんが、認可校ならではのメリットもあります。
認可を受けるためには、教職員の数や授業時間などに一定の基準をクリアしなければなりません。教職員数は、80人の学生に対して3人以上の専門教員がいることが一般的な基準となっています。きめ細かい指導を求めるのであれば、教職員数に着目することも大切でしょう。授業時間については、年間800時間以上のカリキュラムが組まれていることが基本となります。資格や技能の習得には、高度な学習内容を時間をかけて身につけていくことが求められるため、適切な授業時間を確保することは重要な条件のひとつと言えるでしょう。
認可校では、年齢や学歴を問わない無認可校とは違って高校卒業以上の入学資格が課せられることがほとんどです。この条件を満たすことができれば、国が運営母体となっている日本学生支援機構の奨学金や日本政策金融公庫の教育ローンを活用することができ、学費の面でもメリットが多くなります。また、認可校は、一般的な学生と変わらず通学定期の発行が可能で学割も適用されますが、無認可校では通勤定期のみの適用となるため学割の恩恵は受けられません。
無認可校は学科によっては3ヵ月、半年でカリキュラムを修了できるものもあり、その分学費を安くすることができます。一方、認可校では修了までに2年~4年かかるため、その分学費が必要となります。また、私立は公立よりもさらに割高となります。
専門学校で取得できる資格の種類
専門学校では、特定の職業に直結する知識や技術を学ぶことができ、多くの資格取得を目指せるのが特徴です。資格には国家資格・公的資格・民間資格があり、分野によって必要な資格が異なります。最後に、専門学校で取得できる資格の種類を紹介します。
1. 医療・福祉系の資格
医療や福祉分野では、国家資格が必要な職業が多く、専門学校で学ぶことで受験資格を得ることができます。
看護師(国家資格)
理学療法士・作業療法士(国家資格)
歯科衛生士・歯科技工士(国家資格)
社会福祉士・介護福祉士(国家資格)
2. 美容・ファッション系の資格
美容業界で活躍するためには、技術を証明する資格が重要です。専門学校で学ぶことで、実技試験対策も充実しています。
美容師(国家資格)
ネイリスト技能検定(民間資格)
メイクアップ技術検定(民間資格)
ファッションビジネス能力検定(公的資格)
3. IT・クリエイティブ系の資格
ITやデザイン業界では、実務スキルを証明する資格が求められます。専門学校では、実践的なカリキュラムを通じて取得を目指せます。
基本情報技術者(国家資格)
ITパスポート(国家資格)
CGクリエイター検定(民間資格)
ウェブデザイン技能検定(国家資格)
4. 調理・製菓系の資格
飲食業界では、調理技術や食品衛生に関する資格が重要です。専門学校での実習を通じて、技術を磨きながら資格取得を目指します。
調理師(国家資格)
製菓衛生師(国家資格)
ソムリエ(民間資格)
5. ビジネス・経営系の資格
オフィスワークや経営管理に役立つ資格も専門学校で取得可能です。
簿記検定(公的資格)
宅地建物取引士(宅建)(国家資格)
ファイナンシャルプランナー(FP)(民間資格)
専門学校では、業界に直結した資格取得が可能で、実践的な学びを通じてスキルを磨けます。自分の目指す職業に必要な資格の種類を確認し、最適な専門学校を選ぶことが大切です。