a0002_012009

通信制高校とは

通信制高校とは

 通信制高校とは「通信の方法により高校教育を受けられる学校」です。様々な理由から全日制・定時制の高校に通学することができない方々が主な対象です。
 高校を卒業するためには、通常高等学校に3年以上在籍している必要があります。通信制高校は、学校教育法により定められた正式な高等学校なので、3年間在籍することで、高校卒業資格を得ることができます。通信制高校は通信の方法により高校教育を受けられる場所であるため、個人の学習ペースで学びやすい環境です。そのため、芸能活動やアスリート活動に力を入れる為に通信制高校という選択をする方もいらっしゃるようです。それもあって、幅広い年代の方が通信制高校に通っていらっしゃいます。
 通信制高校では、「レポートと呼ばれる課題の添削」、「スクーリングと呼ばれる面接授業」、「テスト」などを通じて単位を取得していき、卒業まで向かう形が一般的です。
 通信制高校は、現在全国に約170~180校前後あります(公立:約80校前後、私立:100校前後)。生徒数は全国に約18万人、通学制高校(全日制・定時制)に通う生徒数は全国で約330万人なので、高校生全体の約5%が通信制高校に通っていらっしゃいます。

通信制高校の授業形態

 通信制高校は通信による方法で高校教育を提供する場であるため、通信制大学同様「通信学習」が中心と思われるかもしれません。たしかに、メインは通信授業で月に数回面接授業(スクーリング)を受けるために登校する形式が通信制高校では一般的です。一方で、今では週5日通学する通信制高校や、週1日~4日で通学する通信制高校なども増えてきています。通う通信制高校を決める際は、学校に通う頻度がどれくらいなのかまでしっかりと把握したうえで決められるのが良いでしょう。また、通信制とはいっても、一度も学校に登校することなく卒業できる通信制高校は基本的にありません。
 通信制高校の授業形態の一つに面接授業(スクーリング)があるとお伝えしました。スクーリングとは面接授業であり、自学自習を基本とした通信学習だけでは分からなかった部分の理解をここで深めることができます。
 また、個々人に合わせた復習学習や生徒同士でのグループワークなども行われています。その他にも、ゼミ、体験教室など、生徒の興味関心に合わせた授業を受けることもできます。
 通信制高校の授業スケジュールは生徒の登校頻度によって変わってきます。登校数が多ければ多いほど直接単位には関係しなくても将来役に立つ特別な授業を受ける機会を増やすことができます。通信制高校の一般的なタイムスケジュールとして、登校時間はおよそ、9時~10時です。午前中だけで授業が終わりますが、登校頻度によっては、午後まで授業があります。部活等は午後に行われることが多いようです。

サポート校とフリースクール

 通信制高校と混同されやすいものにフリースクールとサポート校がございます。ここではそれぞれの違いを明らかにします。是非サポート校とフリースクールを知り、有効に活用してください。

~サポート校とは~
 サポート校とは、通信制高校に通っている方や、独学で高等学校卒業程度認定試験合格を目指す方を、主に学習面でサポートするための学校です。あくまで通信制高校卒業などのサポートをするための民間の教育施設であり、3年間在籍をしていても高等学校の卒業資格を得ることはできません。
ただ、自学自習が基本となる通信制高校を3年間で卒業できる方の割合が通学制の高校に比べると高くない現状を考えると、サポート校に通う事には大きな意義があります。

~フリースクールとは~
 フリースクールとは、様々な理由で学校に行けない子どもたちの居場所となっている教育施設です。通学制課程や通信制課程の高等学校に合わなかった、フリースクール特有の生徒自身が主体性を持って学校運営に携わっていく点などに魅力を感じたなど、フリースクールに通っている方の動機はそれぞれです。
 通信制高校とフリースクールの違いとしては、フリースクールはサポート校同様学校教育法により定められた高等学校ではありません(ただし、フリースクールとは別で在籍している学校の校長先生の判断により、フリースクールに通う事が在籍校の出席扱いとされる場合もあるようです)。
 フリースクールの設立運営母体は個人やNPO法人、ボランティア団体であることが多いです。フリースクールは学習面でのサポートよりは、どちらかというと生活面でのサポートに重点が置かれています。
フリースクールの一例として、
・フリースクールゆうがく
・特定非営利活動法人フリースクール三重シューレ
・特定非営利活動法人・石井子どもと文化研究所 くるみ
・ハルハウス 宿泊型フリースクール
などがあります。これら以外にも多くのフリースクールが日本にはあります。

 以上、通信制高校、サポート校、フリースクールをご紹介致しました。日本の充実した教育環境を活かし、是非ご自身の納得できる最善の進路を選んでください!
banner2