コロナ禍により、ますます入学希望者が増えつつある通信制大学。働きながら学びたい高卒の社会人の方にとっても魅力的な進路ですよね。
しかし、「通信制大学に入ったけど、卒業できずに後悔した…」という噂から、進学を迷っている人も多いのではないでしょうか?
確かに、卒業まで大変な部分もあります。しかし、向いている人にとっては、最適な学習環境が整っているのも事実です。
また、自分が通信制大学に向いている人かを知るには、学習の仕組みやメリットデメリットを知ると良いでしょう。
そこで今回は「通信制大学の概要」「メリット・デメリット」「向いている人の特徴」「やめた方がいい人の特徴」「学校選びのコツ」をご紹介!
自分が通信制大学に向いている人かどうか気になる方は、参考にしてみてくださいね。
通信制大学の基礎情報
通信制大学とは文科省にも似認められた正規の大学教育課程です。
「通信制大学は学歴にならないからやめたほうが良い」というような噂を耳にしたことがある方もいるでしょう。しかし、通信制大学を正科生として卒業すれば、通学の4年制大学と同様に学士の学位を授与されます。通信制大学を卒業すればきちんと大卒になれるので、大卒以上が条件の求人への応募や資格取得ももちろん可能です!
通信制大学の学びはテキストやメディアを使用した自習+年に数回のスクーリングで構成されているため、働きながら学費を抑えて学べます。
通信制大学は、自分でスケジュール管理やモチベーションも維持しないといけないことから、卒業の難易度が高いというデメリットもありますが、目標を持ち努力するのが向いている人には最高の学習環境となっています。
通信制で学ぶメリット・デメリット
自分が通信制大学に向いているかどうかを判断するには、通信制大学のメリット・デメリットを知ることも大切です。この項目では、通信制大学のメリット・デメリットについて解説します!
手っ取り早く向いている人に当てはまるか知りたい方は次項の「向いている人の特徴って?」からご確認ください。
通信制大学のメリット
①安い学費で大卒を目指せる
通信制大学は学費の安さも大きな魅力。人件費や施設利用料がかからないことで、通学制の大学と比較すると格段に安く大卒を目指せます。さらに自宅で学べることからスクーリングを除き交通費も不要です。
学費は年間でかかる場合と、修得する単位ごとに発生する場合があるので、短期集中で学ぶなら前者、マイペースに学ぶなら後者というように学校を選ぶと、より経済的な学びが可能かもしれません。
②自分のペースで好きな時間に好きな場所で学べる
通信制大学の最大の特徴は、好きな時に好きな場所で勉強できるところ。スクーリングを除き、開始時間も決まっていないため、学習を開始する時間も自由自在。働きながら学ぶ社会人にとっては、非常に学びやすい環境といえるでしょう。
また、スクーリングも社会人の方が学びやすい土日や夜間に開催されたり、学校によってはオンラインで受講できたりするので安心です。
③同時に役立つ資格取得も目指せる
通信制大学は卒業すれば大卒資格を得られるのはもちろん、その他の就職や転職に役立つ資格取得も目指せます。例えば、教員免許や図書館司書、社会福祉士、認定心理士など、分野も種類も豊富なので、ぜひキャリアアップを目指して頑張ってみてくださいね。
④難しい入試もない
通信制大学は、通学制の大学のような入試がありません。一部の大学は簡単な小論文の提出を求められる場合もありますが、基本的には書類審査のみで不備がなければ合格となるため、誰でも入学が可能です。勉強にブランクがある社会人はもちろん、入りたい大学へ確実に入れるのは嬉しいですよね。
ただし、通信制大学は通学制以上に卒業までの道のりがハードなので、しっかりと自主的に学ぶ必要があります。
通信制大学のデメリット
①マネジメント能力が必須
通信制大学のデメリットと言われ真っ先に思いつくのは、卒業率の低さ。自由度が高い分、スケジュール管理ややる気を継続するための高いマネジメント能力が求められます。
通信制大学は、レポートの合否+単位認定試験の結果で単位を取得していきます。しっかりと計画的に学習を進めましょう。
通学制と違いスクーリング以外は対面で質問ができず、返信までに時間がかかるので、余裕を持てるかどうかも重要です。
また、「マネジメント能力があることが向いている人の条件なら自分には無理かも…」と感じた場合も、学習サポートが充実している通信制大学を選べば負担が軽減される可能性もありますよ!
②大学のようなキャンパスライフはない
通信制大学は基本的には自宅での自習がメインとなります。そのため、サークルの仲間と絆を深めたり、キャンパスで友人と共に学んだりといったキャンパスライフはあまり期待できません。
ただ、通信制大学でもスクーリングを中心にカリキュラムを組み立てられる場合も。学生生活を楽しみたい方は、スクーリングが多い通信制大学を選ぶといいでしょう。
③就活は各々
各自で就職活動をする必要がある点も、通信制大学のデメリットかもしれません。
通学制の大学では就職に関するガイダンスが開催されたり、キャリアセンターで相談ができたりと、就職サポートがあります。しかし、通信制大学は全国に生徒がいることから通学制のような手厚い就職支援は期待できません。
とはいえ、通信制大学を卒業する社会人の方であれば新卒枠ではなく中途採用の枠を狙い就職活動をする形になるはずですので、あまり気にしすぎなくでも良いかもしれません。また、通信制の学生に対しても就職相談などのサポートを行っている通信制大学もありますので、不安な場合には就職支援が充実した通信制大学を選ぶのもおすすめです。
④学歴を正しく評価してくれない企業もある…
「通信制大学は誰でも入れる」という部分から、学歴重視の価値観を持つ企業や人には評価されにくいのもデメリットと言えるでしょう。
しかし、通信制大学は卒業までの難易度が高く、向いている人であっても努力が必要不可欠。「誰でも入れる通信制大学なんて恥ずかしい」なんて思う必要は全くありません。むしろ、通学制の大学を卒業するよりも難しい通信制大学を卒業するのは、すごいことです。自信をもって通信制大学卒業までの努力をアピールすべきでしょう。
きちんと分かっている企業の中には、通信制大学の学歴を非常に評価してくれるところもあります。卒業までの努力は胸を張れるものですので、周囲の評価は気にせず堂々としていればOKです!
向いている人の特徴って?
ここまで、通信制大学の概要やメリット・デメリットについてご紹介してきました。しかし、学校の特性を知ったうえでも「自分が通信制大学での学習に向いている人かどうか」は気になるポイントですよね。
そこでこの項目では、通信制大学に向いている人の特徴をご紹介します!向いている人の特徴に当てはまりそうかチェックしてみてくださいね。
向いている人の特徴①通信制大学に行って達成したい明確な目標や目的がある
通信制大学の学びに向いている人の特徴1つ目は、通信制大学へ入学する目的や、卒業後の目標が明確な人です。
通信制大学の学習はモチベーションの維持が非常に大きな課題になるので、明確な目標や目的がある人ほど向いている人といえるでしょう。
自分ですべて管理し学習するのは大変ですが、通信制大学に向いている人であれば目標を達成するのに最適な環境になっていますので、ぜひ挑戦してみてくださいね。
向いている人の特徴②コツコツ努力できるタイプ
通信制大学に向いている人の特徴2つ目は、コツコツ努力できる人。平日に少しずつ、休日にまとめてなどスケジュールの立て方は自由ですが、自分でコツコツ進めなければならないのは確実です。
目的達成のために努力を継続できる方こそ、通信制大学に向いている人と言えそうです。
向いている人の特徴③働きながら学費を抑えて学びたい
通信制大学が向いている人の特徴3つ目は、働きながら学費を抑えて学習したい人です。
働きながら学ぼうとすると、日中の通学は難しいほか、残業が多ければ夜間部などの選択肢も厳しいですよね。「自宅で好きな時間に学びたい」そんな方は、間違いなく通信制大学に向いている人と言えるでしょう。
さらに、通信制大学は通学制の大学よりも大幅に学費を抑えられます。「経済的に通学制の大学への進学は難しいけれど学びたい」そんな方も、通信制大学が向いている人の特徴に合致します。
やめた方がいい人の特徴は?
前項では、通信制大学に向いている人の特徴をご紹介しました。しかし、「通信制大学に向いている人の特徴に当てはまらなかった…」という方もいらっしゃいますよね。この項目では、通信制大学に向いていない人の特徴をご紹介します。
やめた方がいい人の特徴①自分を甘やかしがちな人は向いている人ではないかも…
つい自分を甘やかしてしまう…そんな人は、通信制大学に向いている人とは言えないかもしれません。
通信制大学の学びは、自習がメインとなるため自分の裁量でいくらでもさぼることができてしまいます。通学制の大学と違い出席日数などは加味されず、通信制大学はレポートと試験の結果で成績がついてしまうので、ついだらけてしまうと卒業できない可能性も…。
つい自分を甘やかしてだらけてしまう方が通信制大学へ通う際は注意が必要です。
やめた方がいい人の特徴②通信制大学で学びたいことがなく、なんとなく大卒になりたい人
「特に勉強したいことはないし、取りたい資格なども特にない…だけどとりあえず大卒になりたい!」そんな方も要注意。通信制大学は一人で学習しなければいけないのはもちろん、スケジュールやモチベーションの管理も一人でします。
「通信制大学で取りたい資格がある」「通信制大学でこれを勉強したい」など明確な目標があれば向いている人と言えますが、そうでないと挫折してしまう可能性が高いです。
ただ、「大卒を目指したい!」という気持ちは動機として素晴らしいものです。なので、せっかく大卒を目指すのであれば、自分は通信制大学でどんな事を学びたいのかや、どんな仕事をしたいのかなど目標をクリアにしてから進学するようにしましょう!
やめた方がいい人の特徴③キャンパスライフに憧れがある人
通学制の大学のキャンパスライフを目的に進学する方も、通信制大学に向いている人とは言い難いです。というのも、通信制大学は基本自宅学習のため、スクーリングを除き登校する必要がなく、期待するような生活を送れないかもしれません…。
ただ、スクーリングを多めに設定できる通信制大学や、自由に大学の図書館などの一部の設備を利用できる通信制大学もあります。通信制大学でもキャンパスライフを少しでも味わいたい場合は、そういった通信制大学を探してみるとモチベーションを維持しやすくなるでしょう。
学校選びのコツ
通信制大学での向いている人、向いていない人の特徴をご紹介しましたが人によって合う学校はそれぞれ異なります。
そこで最後に、自分に合った通信制大学の選び方を解説します!ぜひ参考にしてみてくださいね。
①学びたいことが学べるか
通信制大学選びで最も大切なのは学びたいことが学べるかどうか。
前項まででご紹介した通り、通信制大学は卒業率が低く、学びたいことしっかりしているほど向いている人と言えます。
自分の興味になったことが学べる通信制大学なのか、取りたい資格が取れる通信制大学名のかなどはしっかり確認し、比較して学校を選びましょう。
②学習形態が自分に合うかどうか
どんなに向いている人で学びたいことが明確でも、通信制大学の学習形態が自分に合わないと負担に感じることがあります。
志望する通信制大学は、レポート提出や履修登録がオンラインでできるのか、質問がしやすそうなシステムかなども要チェック。まずは分野で学校を絞ったうえで各通信制大学の学習形態を比較していくのがおすすめです。
③スクーリングの頻度や場所
学習形態に関連して、スクーリングの頻度や会場の場所も重要なポイント。会場が遠いと交通費や宿泊費が追加で発生するほか、移動の時間も発生します。
無理なく通えそうか、遠い場合にはオンラインでの開催はないかなどをチェックしてみましょう。
④必要に応じてサポート体制にも注目!
「通信制大学に向いている人の特徴に当てはまらなかったし、コツコツ学習できるか心配…」そんな方も、諦めるのはまだ早いです!
通信制大学によっては、学習に関するアドバイスを実施していたり、ポータルサイトが充実していたりと、サポート体制が充実している場合も。向いている人じゃないかも、と感じた場合には説明会などでサポートについても確認し、無理なく学べそうかチェックしてみてくださいね!
まとめ:通信制大学は、向いている人には最高の学習環境!
通信制大学は、学費を抑えながら好きな場所で好きな時に学び、大卒を目指せる正規の大学教育課程です。
スケジュール管理やモチベーション維持など自己管理すべきことが多い事を理由に、通学制の大学より卒業率は低いものの、向いている人にとって通信制大学は最適な学習環境が整っています。
通信制大学へ入ろうか考えている人は、ぜひ資料やHPを見てよく比較しながら、自分に合った通信制大学はどこかを考えてみてくださいね!