テキストやメディアを使用した自習を中心に学習し、通学制の大学より費用を抑えて卒業できる通信制大学。
通信課程に特化した専門の大学だと思われがちですが、中には有名大学の通信制大学も存在します。
今回ご紹介するのは、多くの有名人も輩出した歴史ある日本の有名大学・慶應義塾大学。
この記事では「慶應大学通信課程の概要や特徴」「通学過程との違い」「学習の進め方」「入学するメリット」「注意点」を解説します!
慶應大学への進学を再度挑戦したい!慶應大学で学びたい!など、慶応義塾大学の通信課程が気になっている方は是非最後までご覧ください。
通信制大学の概要と慶應の特色
通信制大学とは
通信制大学とは、テキストやメディアを使用した自主学習と、規定の期間行われるスクーリングを組み合わせて学べる大学です。
通学制と比較し学費が安いものの、卒業すれば通学制の大学と同様に大卒資格(学士)の取得が可能です。
通信制大学は、スクーリングと呼ばれる通学が発生する場合も定められた期間はありますが、基本的に自習が中心になることから、時間的・立地的制約も少なく、自身のキャリアアップを目指す社会人を中心に、定年後に好きなことを学べる生涯学習の場としても注目を集めています。
慶應大学では
慶應大学の通信課程で開講されている学部は文学部・経済学部・法学部。
人文学や社会学、哲学などの多くの分野を幅広く学べる「文学部」・基礎的な経済学に加え商学系の科目を学べる「経済学部」・専門的に法律や政治学を学べる「法学部」など、ご自身の興味に合わせて通学制と同じ教授陣から指導を受けられます。
スクーリングは慶應義塾大学の三田キャンパス・日吉キャンパスで開講されいるほか、一部オンラインでの受講も可能です。最新の情報はシラバスをご参照ください。
募集枠も「普通課程」「特別課程」「学士入学」の3つがあります。
「特別課程」の入学資格は「短大を卒業した者、入学する年の3月に卒業見込みの者」または「高等専門学校(5年制)を卒業、または入学する年の3月に卒業見込みの者」とされています。
「学士入学」は「大学卒業者、もしくは入学する年の3月に卒業見込みの者」が対象です。
慶應大学の通信課程では教員免許の取得も可能。学部・学科により異なりますが、高校の国語・地歴公民・英語、中学の国語科・社会科・英語科の教員免許取得も目指せます。
慶應義塾大学の在校生データ(2025年・正科生のみ)によると、18歳~60代まで幅広い年代在学していて、会社員や個人事業主など、働きながら学んでいる方も多い印象です。
慶應大学・通学課程との違い
慶応義塾大学といえば、偏差値が高い難関大学として有名ですよね。しかし、慶應大学には自習+スクーリングで卒業を目指す通信課程も存在します。
この項目では通学制大学としての慶應大学と、通信制大学としての慶應大学の3つの違いをご紹介します!
・入学試験
通学課程は入学試験に向けしっかり対策をして受験をする必要がありますが、対する通信課程は願書+志願理由書の書類選考のみで入学が可能です。
志願理由書は「志望する学部・類で学びたいこと」「専攻分野の関連書籍の論評」「通信課程を志望する動機」の三点を手書きで記入し出願します。
論点のずれや日本語に間違いがなければ問題なく合格できるので、通信制大学は入学の間口が広くなっています。
・単位の取り方
授業についても違いがあります。
通学課程の慶應義塾大学は、通学して授業の受講やレポート・試験で単位を修得するのに対し、通信制の慶應義塾大学は自宅学習がメインとなり、テキストをもとにレポートを制作、試験を受け、レポートと試験に合格することで単位を修得します。
通信課程ではその場で質問ができず課題解決に時間がかかる場合や、試験の出題範囲に関するヒントを得にくいことから単位取得の難易度は上がるようです。
しかし、教員は通学課程も通信課程も同じ教授陣で固められています。また、塾生ガイドや学習の手引き、ニューズレター慶應通信など、学習を進める上で必読の教材と位置づけられている補助教材も充実しています。
学習の難易度自体は上がりますが、慶應大学通信課程卒業で通学制と同様の学士を取得できます。
・キャンパスライフの有無
キャンパスで仲間と集い、サークルやゼミで友好を深める学生生活を思い浮かべる人も多いですよね。しかし、通信制大学の学生は会社で働きながら学ぶ社会人の割合も多く、自宅での学習がメインとなるためドラマで見るような学生生活は存在しません。
ただ、慶應大学には学生が運営する慶友会という勉強会サークルのようなものがあります。参加すれば、塾生同士の交流を深められる可能性は十分あるでしょう。また、スクーリングでは実際の慶應大学キャンパスで授業を受けることが可能です。
通信課程の学習の進め方
所定の単位の修得を目指す
①テキストによる自宅学習
慶應大学の通信課程は、基本的にテキストや関連書籍を読んで学習。レポートを提出し、合格すれば単位修得試験に挑戦し、試験に合格することで単位を取得していきます。
②スクーリング対面授業
また、夏期や週末、夜間に開催されるスクーリングも一定期間、受講が必要です。
近年はスクーリング単位に代替えが可能なオンライン授業もありますので、ご自身の都合に合わせて履修登録するのがおすすめです。
③卒業論文制作・卒業試験
必要単位を修得すると卒論指導を受けながら卒論を制作し、合格すれば晴れて慶應義塾大学卒業となります。
卒業が難しいと言われる理由
自己管理能力が問われる
通信制大学での学びはスケジュール管理や、やる気の維持を全て自分で行う必要があります。また対面授業では無いため、試験の出題傾向などの情報収集がしにくいです。
慶應大学には慶友会という、学生が自主的に運営する所謂勉強サークルのようなものが全国やネット上にあります。慶友会に参加すると、一緒に学ぶ塾生仲間ができ情報の共有もできることで一気に学習しやすくなるので、活用してモチベーションを高めていく方法もあります。
また慶応大学通信課程卒業生の声や受講生のモデルケースを参考に、自分に合った学習や生活リズムを見つけていく事も大切です。
卒業の為には、卒業論文と卒業試験が必須!
慶應大学を卒業するには、卒業論文指導に出席し、卒業論文を提出することが必須となります。卒業論文指導は、必要単位の修得を満たすことで登録することができます。
卒業論文指導は通学過程でいう研究会やゼミにあたるもので、研究テーマをすでに自分のものとして把握し十分な準備をしている学生を対象にした制度とされています。卒業論文指導を受けられるように、慶応大学での学びを深めていくことが重要となります。
卒業論文の提出が完了したら最後に卒業試験を受け、合格して卒業要件を満たすことで卒業資格を得られ、慶應大学を卒業することができます。
慶應大学に入学するメリット
慶應の通信課程に入学するメリットは大きく分けて5つあります。
・通信制大学でも最終学歴が慶應卒になる
慶應大学は通学制の大学と通信制大学の両方の課程がありますが、どちらを卒業しても同じ「慶應卒」の学歴を手にできます。就職や転職の際には、大きな武器になるでしょう。
・通学制と同じ教授陣から学べる
「通信制大学だと通学制より学びの質が落ちるのでは?」という質問をいただくこともありますが、そんなことはありません。テキスト学習がメインになる通信制大学でも、慶應の通学課程の教授陣から学べます。
通学制と同じクオリティの学びを得られる環境になっていますので、ぜひ挑戦してみてください。
・費用が安く、時間的制約も少ない
施設の利用料や人件費、通学費用を抑えることで、通学制と比べ安く学べるのが通信制大学。慶應大学の通信教育課部でも、費用を抑えて学べます。
また、スクーリングはあるものの自習がメインとなるため時間的な制約も少なく、仕事との両立が可能です。
・受験がない
志願理由書での作文の提出はありますが合格率は非常に高く、入学の難易度は低く設定されています。
「憧れてたけど通学制の受験は挑戦できなかった」という方も、慶應で学べるチャンスがあります。
・人脈も広がる
通信制大学には様々な経歴を持つ社会人が多く在籍しているほか、慶應には学ぶことを趣味にした人も多くいます。スクーリングや慶友会に参加することでそういった方とも関りを持てるので、ただ学ぶだけでなく、自身の人脈を広げることもできます。
注意すべきポイント
メリットも多くある慶應大学の通信課程ですが、注意すべきポイントもあります。
この項目では、注意点を3つご紹介します!
・卒業の難易度が高い
通信制大学はスケジュール管理ややる気の維持を自身で行う必要があるため卒業率が低い傾向にありますが、中でも慶應大学の通信課程の卒業の難易度は上位となっています。しかし、きちんと卒業できれば大きなアピールポイントや自身に繋がること間違いなしです。
・一定の英語力が必要
英語・ドイツ語・フランス語のうち1か国語で8単位分の外国語科目が必修とされています。
慶應の入試レベルほど高い英語力を求められるわけではありませんが、基礎~大学入試程度の英語力がないと、卒業までの道のりは厳しいようです。しっかり基礎から見直し対策しましょう。
・スクーリングに注意
慶應大学の通信課程は、他の通信制大学同様、社会人でも通いやすいよう多くのスクーリングが用意されています。しかし、人によってはそれでもスクーリングのスケジュール調整が難しい方はいるでしょう。
メディア授業で振替が可能な単位があるほか2021年度はオンライン授業も導入され、より学びやすくなりつつありますが、すべてのスクーリングを避けられるわけではありません。スクーリングに行けず単位修得ができない…という事態を避けられるようスケジュール管理にも注意です。
慶應義塾大学は通信制大学もある
難関大学として知られる慶應義塾大学には、通信課程も存在しました。
書類選考のみで入学が可能ですが、自主学習がメインとなることで卒業の難易度は通学制より高くなっています。
しかし、安い学費で通学制と同じ教授陣から学び、安い学費で同じ大卒資格を得られます。
名門大学「慶應」で卒業資格を取得したい方や、興味のある分野について高度な学びを得たい方は是非入学を検討してみてくださいね。
まだどの通信制大学にするか迷っている方は、ぜひ【進路相談LINE】進路の神様でご相談してみてくださいね!



