専門学校と大学の違いとは
現在、大学進学率が約5割となっている日本において、今でも専門学校というのは存在意義があり、通っている方はたくさんいます。それでは大学と専門学校にはどのような違いがあるのでしょうか。この違いをあまり意識していない方も多いでしょう。
まず大学というのは専門分野だけではなくて教養分野も学ぶのが特徴となっています。そのため、1年や2年の頃というのは学部や学科に関係なく教養科目を学ぶ機会がたくさん用意されています。そして、3年や4年になってから専門分野について学習を始めることになります。そのため、基本的に4年制となっているのが特徴です。
卒業後の進路としては必ずしも専攻している分野に就職するとは限りません。もっと幅広い進路を考えることができるのです。場合によっては専攻とまったく関係のない進路を選択するケースもあります。
一方、専門学校というのはその名の通り専門分野について勉強をするのが主な目的となっています。専門的な知識や技術を学んでいきます。そのため、授業時間の大部分は専門教育となっているのが大きな特徴となっています。
卒業後の進路は明確であり、即戦力として現場ですぐに活躍できるような人材の育成を目指しています。実践的な教育が展開されているので、就学年数については学校ごとに大きく異なっており、1年から4年まで幅広くなっています。このように両方とも違いがあります。
それぞれの違いを理解して、メリットやデメリットも把握してから、どちらに進学をするのか選ぶべきでしょう。それぞれに向いている人と向いていない人とがいます。自分は将来どのような仕事につきたいのか、どんなことを勉強したいのかに合わせて選ぶと良いでしょう。
専門学校のメリット
専門学校にはいろいろなメリットがあります。まず将来の夢や職業などが明確に決まっているという方にとっては最高の環境となるでしょう。
自分の夢のために必要な勉強だけに集中して取り組むことができるからです。カリキュラムは専門分野の学習が中心となっています。また、実習中心にカリキュラムが用意されているため、実践的な内容の授業を受けることができるでしょう。そこでどんどん専門的な技術や知識を身につけていくことができます。
また、大学に比べると卒業するまでの年数が短いというメリットがあります。よって、すぐに社会に出ることができます。即戦力として期待されるような教育を受けており、その成果をすぐに発揮することができるのです。就学年数を抑えたいという方にとってはメリットが大きくなっています。大学と比較しても学費は安く抑えることができます。そのため家計の苦しい家庭であっても、専門学校であれば進学させられるというケースが多いです。
卒業後の進路が明確であるというメリットもあります。大学のように幅広い就職先を選ぶ学生が多い環境とは異なり、その学校が専門的に扱っている分野についての業界や職種へと就職していく人が多いのです。
そのため、卒業生の中にはあなたの希望通りの就職に成功している人がたくさんいるでしょう。そのような学校を選ぶことができれば、そこを卒業したときにあなたは自分にとって理想の就職先を選択できる可能性が高くなるでしょう。
このようにさまざまなメリットがあるため、今でも進学する人が多いのです。魅力的な環境が整っています。
専門学校のデメリット
専門学校にはどのようなデメリットがあるのでしょうか。
まず、専門分野に特化していることがデメリットとなるケースがあります。本当に自分が興味を持っている分野や自分に適性のある分野を選ばないと、後悔してしまうケースがあるからです。
好きなことを学ぶことができるというメリットというのは、それが嫌いだったり苦手だったりした場合にはデメリットになりうるのです。そのため、専門学校を選ぶ場合には分野についてミスマッチが起きないように気をつけましょう。
また、就職の幅が狭いというデメリットもあります。そこで学んだ専門的なスキルを活かした仕事というのはたくさんあるのですが、それ以外の分野で就職をしたい場合には大きな障害となってしまうでしょう。
学校では専門分野のことしか学んでいないため、仮に分野の違う就職先を選ぼうと思っても就職試験で苦労してしまうことが多くなります。面接でもどうして専門とは異なる就職を希望しているのか質問されてしまうでしょう。
基本的に学歴としては大卒よりも下になってしまうことがあります。このことが不利になるケースもあるでしょう。それは未だに大卒しか採用しない企業もたくさん存在するからです。
また、別の道を目指そうと思ったときにも、大卒でないことがネックとなってしまう可能性があります。基本的に就学年数が短いために勉強の密度が濃いという特徴があります。そのため、勉強が大変です。そのことは覚悟をしてから入学するべきでしょう。
少しでも授業に遅れてしまうと追いつくまでに苦労してしまいます。このようなデメリットがあることも考えて進路を選択しましょう。