専門学校へ進学する方は、2004年を頂点にして減少になってきています。文部科学省による『学校基本調査』から高校生の進路状況を確認してみると、2000年は大学進学率は34.9%、短大は9.9%、専門学校は16.8%、就職は18.6%という結果でしたが、10年後となる2009年には、大学は47.2%、短大は6.2%、専門学校は14.7%、就職は18.2%という結果になっています。34.9%→47.2%と大学が大幅増となっていますが、9.9%→6.2%と短大は減少傾向にありますが、就職は一時減少したものの、18.6%→18.2%とほぼ横ばい、専門学校は2009年には15%をを割り込む傾向が見られます。
こうした流れがある一方で、大学や短大の卒業生が専門学校へ再入学するケースがあり、専門学校へ入学する専門学校生の約8%となっていて、2009年は8.3%と前年より増加傾向にあります。
社会が求める専門性を持った人材の育成に応える
専門性を持った各専門学校が、過去持っていたその印象とは異なり、今や大学と並ぶ教育機関としてしっかりと社会に定着しているのはどうしてでしょう?その背景には、今の社会のニーズに真摯に応えようとする各専門学校の努力があります。
今の日本社会は日を追うごとに高度化・多様化・複雑化していて、その流れは今後ますます加速していくものと考えられます。このような社会の流れには、専門的な知識や技術、そして技能を身につけた人材が常に求められるようになっています。また企業としてはこのような社会の流れを背景に、確かな専門的知識や技術を持っていて、即戦力としてすぐに活躍できる人材を求めるようになってきています。こうした社会の流れと企業の求めに応じるため、専門学校の側でも業界の最新のニーズに応える専門性の高い教育プログラムを準備し、常に実行してきました。
社会のニーズに応える各専門学校の取り組み
こうした専門性の高い、そして社会が、企業が求める技術と知識を持つ人材を輩出してきた各専門学校とその卒業生の社会的評価が高まり、専門学校が即戦力となる知識や能力・技術をしっかり身につけることができる専門教育機関として定着してきていることも、各種専門学校を志望する方が増えてきている社会的要因のひとつと言ってよいでしょう。
毎年、厳しさを増す就職活動を乗り越えることができなかった大学や短大の卒業生が卒業後に各種専門学校に再入学することも、専門性が高く即戦力となる人材となることで就職活動を有利に進めたいという背景があると言ってよいかもしれません。
さらに、年々多様化・専門化する高校生の進路意識を背景に、高校生が求める専門的な知識や技術の修得や、専門資格が取得できるカリキュラムに魅力があること、さらに希望する業種・職種への就職実績が高い各種専門学校に入学・進学を希望する高校生が増えてきていることも、専門学校を志望・進学する方が増えてきている理由のひとつと言えるでしょう。目的意識や将来の人生設計、言い換えるなら夢を持った高校生には、大学進学も可能な学力があっても、積極的に専門学校入学・進学を目指す方も増える傾向にあります。
専門性が高く即戦力になれる教育プログラムが専門学校の魅力
それでは、高校生はどのような動機で専門学校入学・進学の道を選んでいるのでしょうか?
専門学校への入学・進学を希望する方は、希望する職種・業種で必須となる技能や知識を身につけ、看護・医療系や保育・福祉系などに必要な専門資格を取得するために専門学校への入学・進学を選択することが増えてきています。さらに最近は声優・音楽系など自分の興味や関心のある事柄から進路を定めて入学・進学することも多くなっています。文部省(現・文部科学省)が行っている在学者の調査結果からも推測できます。この調査結果から、「実践的な職業能力を身につけられる」の28.6%、次に「興味や関心があった」の28.0%、さらに「公的資格が得られる」の14.2%など、専門学校への入学・進学を決めた理由として興味や関心の高さが重要となってくることがうかがえます。
専門学校を目指す、その気持ちにマッチする専門学校を選ぼう!
各種専門学校への入学・進学を目指すと決めた方の気持ちをしっかりとくみ取り、その意識や動機にも注目しながら、個人個人にあった専門性の高い各専門学校を選択することが、今後ますます必要となってくるでしょう。
各専門学校は、豊かな特色や独特の雰囲気、充実した設備など各校様々。まずは資料を取り寄せて各専門学校の特色をしっかりとつかみ、目指す道に沿った専門学校を選ぶ材料にしましょう!