大学中退にメリットってあるの?
「大学の雰囲気になじめない」「授業内容が思っていたのと違った」など、大学中退を考える人は実は意外と多く、毎年行って数の人が実際に大学中退を決断しています。
大学中退には多くのデメリットもありますが、大学を辞めることで生まれるメリットもあります。
しかし、「中退してよかった」と思えるわけではないですよね。
そこでこのページでは「みんなの中退理由」を始め「大学中退のメリットデメリット」「中退後の進路」「後悔しないためにすべきこと」をご紹介!
メリット・デメリットを比べた上で大学中退について考えてみてくださいね。
みんなの中退理由
中退理由は人により様々ですが、「経済的理由」や「大学の学びがやりたい事と一致しない」「大学での人間関係」などが多いです。
しかし、理由は同じでも大学中退を決断した背景はそれぞれ異なります。
検索すると、大学中退を公開する体験談も、大学中退後成功した体験談もそれぞれあります。
人により大学中退がメリットになるかどうかは異なりますので、自身の状況を考え慎重に判断しましょう。
大学中退理由によっては、中退しなくとも問題を改善できる場合もあるので、まずは一人で悩まずに周囲の大人や信頼できる友人へ相談してみるのがおすすめです。
大学中退のメリット
一見デメリットしかないように見える大学中退にも、人によりメリットが発生する場合も。
この項目では、大学中退のメリットについてご紹介します!
メリット①:学費の支払いがなくなる
大学中退の大きなメリットは学費の支払いがなくなることです。
大学は学費だけで年間百万円以上かかる場合が多く、さらに一人暮らしなら生活費も加算されます。
前項でご紹介した大学中退の理由の中にも経済的理由がありました。
中退すれば学費の支払いがストップするほか、就職したりバイトをしたりとお金を稼げるわけですから、経済的に楽になるのはメリットといえるでしょう。
メリット②:ストレスから解放される
大学中退の理由は様々ですが、何らかのストレスから大学中退を決断する人がほとんどです。感じるストレスは金銭的なものや対人関係、意味を感じられないなど人により違っても、大学を中退したことでそのストレスからは解放されます。
また、大学中退するかどうかを考え悶々としていること自体にストレスを感じる人も多いですよね。最終的に大学中退がその人にとって良い判断であったかはさておき、現在抱えているストレスから解放されるのは大きなメリットになります。
メリット③:空いた時間で別のことに専念できる
何かやりたいことや他に学びたいことがある場合には、大学中退のメリットとして自由な時間が増えることが挙げられます。
大学中退後は講義やレポートに費やしていた時間が自由になるので、自分の好きなことに専念しやすくなり、目的がある人にとっては大きなメリットになるでしょう。
メリット④:早くから社会経験を積める
大学中退により同期より数年早く社会人として経験を積めるのも一つのメリットになります。
「大学での学びは社会に出てから役に立たない」と感じる人にとっては、会社で仕事をこなすことで数年分多く経験を積めるのは嬉しいですよね。
大卒と大学中退では待遇面で差が出たり、正規雇用率が落ちたりするという注意点もありますが、技術重視の業界であれば逆転を狙えることも。自身のやりたいことによっては大きなメリットになる場合もあります。
メリット⑤:環境や人間関係をリセットできる
入学後講義の内容が想像と違いストレスを感じていたり、大学の人間関係につい枯れていたりする場合、大学中退により一度環境や人間関係がリセットされるのは大きなメリットです。
心機一転新たな環境で学び直したり働いたりする方が、楽しく頑張れる可能性は大いにあるでしょう。
デメリットに要注意
前項では大学中退のメリットをご紹介しました。しかし、大学中退には、メリットだけでなく注意すべきデメリットも多くあります。
デメリット①:最終学歴が高卒になる
大学中退の最大のデメリットは最終学歴が「高卒」になることです。
就職活動の際、履歴書に大学中退を表記できるため、在籍していた真実は残ります。しかし何年在籍していたとしても最終学歴は「高卒」のままになってしまうので注意しましょう。
最終学歴が大卒であることを応募条件に求人を出す企業もあるので、就職したい企業の求人は大学中退前に確認するのがおすすめです。
デメリット②:周囲との関係が悪化する可能性がある
周囲との関係性にもよりますが、大学中退について親から理解してもらえず関係が悪化したり、大学時代の友人と疎遠になったりというデメリットも考えられます。
また、学歴を重視する人からの評価が得られず傷ついた経験をした人もいるようです。
デメリット③:空白の時間ができる場合がある
大学中退後、大学中退という目的を果たしたことで燃え尽き、その後どうしていいか分からずなにもできない空白の期間ができてしまう場合も。大学中退時は明確な目標を立ててからがおすすめです。
疲れた気持ちを癒す時間や、次にしたいことを見つける時間を作るのは良いことです。しかし、就活の面接時など上手く説明できないとデメリットになりかねないので、十分に注意する必要があります。
デメリット④:就職活動でも苦戦する可能性がある
希望する就職先が学歴を重視する企業の場合、大学中退が就活時にデメリットになる可能性もあります。また、学歴を重視しなくても「大学中退ということは途中で仕事を投げ出すのではないか」と考えられてしまうことも。
しかし、やむを得ない事情や明確な目的で大学を中退した場合には、きちんと理由を説明できれば大学中退もメリットに変えられるかもしれません。周囲を納得させられる大学中退の理由を用意しましょう。
ただ、大卒者と比べ大学中退者は正規雇用率が下がる傾向にありますので、大学中退後の就職は覚悟が必要です。
また、奨学金を借りている場合、大学中退の手続きを終えた7カ月後から返済がスタートします。それまでに就職できていないと返済が辛い場合もありますので要注意です。
その後の主な進路
①別の大学に進学する
入学後想像と学習内容が違ったり、他に学びたいことができたりした場合、大学中退後に他の大学へ受験して入学する人もいます。
大学中退という経歴は残りますが、自分の学びたいことを学び大学卒業資格を得られれば就活にも影響は出にくいので、メリットが大きくなるのではないしょうか。
また、大学に入りなおすことで、一度大学中退していても応募条件が大卒以上の求人に応募できるようになるというメリットもあります。
②専門学校で手に職を就ける
学びたいことが専門学校で学べる人や、就職前に専門学校で技術を身に付けたい人は専門学校という選択もあります。
専門学校は大学より分野を絞り専門的な技術や知識を身に付けたプロを育成する学校です。国家試験や民間資格などの取得にも力を入れているので、就きたい業界に合わせて就活で有利になる資格を取得できるメリットがあります。
ITやエンタメ・ホテル・美容・医療系・福祉系など様々な分野の専門学校があり、プロとして活躍する講師から学べます。
さらに、業界とのパイプもあるので就職支援が手厚いというメリットも。
大学中退後すぐ就職は不安で、何か興味がある分野がある人にはメリットが大きくなる一つの選択といえるでしょう。
③就職する
正社員・アルバイトの両方を含めると、大学中退後最も多くの人が選ぶ進路です。
大学中退後すぐの就職は企業によっては正社員としての就職が難しい場合もありますが、就職するとお金を稼ぎ生活を安定させられるメリットがあるほか、非正規雇用からのスタートでも経験を積んでいくことで正社員を目指せます。
また、中には大学中退後起業する人もいるそうです。
④ゆっくりする時間をつくる
精神的苦痛から大学中退を決断した場合、すぐに何かをするのではなく、ゆっくりする時間も必要です。
なにか症状がある場合には専門機関を受診ししっかり療養するようにしましょう。
一見ゆっくりするのはデメリットに見えますが、無理をして悪化してしまえば就職や進学した先でも上手くいかない場合もあります。
急がば回れというように、必要に応じて休むことが自身のメリットになる場合もあるのです。
後悔しないためには?
大学中退を決めたくても、「後悔してしまうかも」という不安からなかなか決断できない人も多いのではないでしょうか。
大学中退により生まれるメリットがあるのも事実ですが、人によっては一生デメリットが付いて回る可能性もあります。
突発的な感情だけで大学中退を決断する際は以下のことを実行し、しっかり考えてから行動するのをおすすめします。
①今の環境で出来ることはないか考える
やりたいことが今の学部で学べないと感じている方は、転部・転科や編入、専門学校やスクールとのダブルスクールの検討をしてみましょう。
また、大学のメリットは他の学部の授業も履修できることです。実際に他の学部の授業を受けてみて、今の大学で学びたいことを学べないか確認してみましょう。
②大学に相談してみる
「やりたいことができない」「経済的に厳しい」など、大学中退の考えをそのまま大学の学生支援センターなどに相談するのもおすすめです。
大学側に相談することで新しい情報や助言を得られるのは大きなメリットになります。
特に、経済的理由で大学中退を検討している場合は相談を強くお勧めします。
近年、コロナにより経済的に追い詰められた学生も多くおり、大学側も支払期間の延期や分納など、何らかの対応をしてくれる場合が高いです。
まずは一度相談をしてみましょう。
③保護者に相談する
事前に保護者に大学中退について相談してみるのもおすすめです。
勿論喧嘩になる場合もありますが、最終的に理解を得られれば、精神的に支えてくれる人や応援してくれる人がいると分かり楽になる場合もあります。
何より、もし大学中退を選んでも理解を得られていれば関係悪化の可能性を抑えられるというメリットも。
一度ご家族にもお話ししてみてくださいね。
④休学してみる
退学前に休学してみるというのも一つの手段です。
休学中は時間ができるため、やりたいことに集中できるというメリットや、働いて一度経済面を立て直せるメリットがあります。
さらに、精神的にきつく大学中退を検討している場合は、一旦療養して復学する選択もあります。
努力して受験し入った大学ですから、目先のメリットだけを優先しすぐに中退するのではなく、一度立ち止まって考えてから決断してみるのがおすすめです。
よく考えた上で「目的があり、メリットがデメリットを上回る場合」や「メリットよりデメリットが多くても立ち向かえる自信がある場合」は大学中退後も後悔せず過ごせる可能性が高いです!
まとめ:大学中退の決断は慎重に!
大学中退にはメリットもありますがデメリットもあり、人間関係や就職に影響が出る場合もありました。
メリット・デメリットを考慮した上で、慎重に検討し、もし今の環境で頑張れそうであれば基本的には卒業をおすすめします。
しかし、目的が明確でメリットがデメリットを上回る場合や、やむを得ない事情がある場合には思い切って中退するのも一つの手段であり「逃げ」ではありません。
大学中退後やりたいことはないけど時間的・経済的に余裕があり正社員として就職したい場合には、専門学校で専門技術を身に付けたり、他の大学を卒業したりしてから就職活動に挑むとスムーズに進む可能性が高いです。
ただし、大学中退後に進んだ先でも中退してしまうと就職に影響が出やすいので、下調べをした上で確実に卒業する覚悟で臨みましょう!
繰り返しになりますが、ご自身の中で大学中退のメリット・デメリットを考え、後悔しない選択をしてみてくださいね。