なるには
美容師になるには国家資格が必要となります。厚生労働省指定の美容学校、昼間部2年、夜間部2年、通信科3年のいずれかを修了することで、国家試験の受験資格を得ることができます。 この国家試験に合格すると美容師免許の交付を受けることができます。 免許取得後は大半の人が美容室に就職しますが、ヘアメイクの事務所やブライダル関連企業に勤める人もいます。
国家試験に合格し、免許を取得した時点では、現場で通用するような技術はまだ身に付いていません。 専門学校等で得られる知識は、国家試験対策に近しいところがあり、現実的なお客様対策の技術とは言えません。
もちろんベースとなる最低限の知識は身につけることができますが、実際施術として使える技術はまだまだの状態です。 美容室に就職した場合、店内でサロンワークを重ねながら技術の向上を図ります。就職して数年間はアシスタントとして修行が必要です。 勤務時間中は、シャンプー、掃除、先輩スタイリストの手伝いなどし、営業時間外に夜遅くまで練習を行います。
美容室等でキャリアを積んだ後は、自分で店舗を開業し独立する人やメイクアップアーティストになる人など、活躍の場は多様に渡ります
仕事内容
美容師はキャリアを重ねるにつれて、仕事の内容が大きく変わる職業といえます。 美容室に就職すると、まずは受付や掃除などのアシスタント業務を行う下積み期間があります。お店の営業開始前に掃除を済ませて、営業終了後に技術練習や勉強会をするため、特に下積み期間の間は体力が求められます。徐々に仕事に慣れてくると、スタイリストのヘルプとしてシャンプーなどを担当できるようになります。
技術が認められてスタイリストになると、お客さまに対するカウンセリングや施術のほか、アシスタントへの教育などの重要な仕事を任されます。ほかにもヘアショーに出演したり、宣伝用のモデルにカットをして撮影したりもします。そして店長になると、スタッフの採用や売り上げの管理、イベント考案など店の経営者としての仕事を行うこととなります。
技術を磨くことはもちろんのこと、世間の流行に敏感であり、経営のセンスも問われる職業でもあるといえます。
資格・試験
美容師になるには、美容師国家試験に合格し、美容師免許を取得しなければなりません。 美容師国家試験は、年に2回、春と秋に行われます。内容は筆記試験と実技試験で、両方に合格する必要があります。
筆記試験の方は、授業や自習でしっかりと勉強をし、過去問を使って学習すれば十分に合格できる内容です。 また、実技試験の方は、日頃の反復練習が重要となります。試験までに何度も練習をし、迅速かつ確実にできるようにしておけば本番でも慌てずにできるようになります。 毎年合格率は高い試験であり、受験者数が減少していることを考えると、今後も極端に下がることはないと考えられます。授業で真面目に学び、繰り返し実技を練習しておけば、合格できる難易度といえるでしょう。