役に立つ資格23選!今後の需要が見込めて就職に有利な資格を紹介

就職や転職を考えるときに欠かせないものの1つが「資格」です。最近では多くの種類があり、どの資格を取れば良いのか悩んでしまう人もいるでしょう。

この記事では、持っていると役に立つ資格、需要がある資格についてまとめました。今は持っている人が多くて飽和状態になってしまっている資格についても解説しますので、資格取得を考えている人はぜひ参考にしてください。

資格を持つことでキャリアアップや待遇アップが見込めます

資格を取ると、様々なメリットが見込めます。

  • 給料・人事評価が上がる可能性がある
  • 転職や就職に生かせる、キャリアの幅が広がる
  • スキルや知識が高まる
  • スキルや知識を証明できる

それぞれのメリットについて詳しく見ていきます。

資格を取ると給料・人事評価が上がる可能性がある

資格を取る目的の1つが、給料や人事評価を上げるためです。

今の仕事に生かせる資格を取得すれば、会社で給料や人事評価が上がる可能性があります。会社によっては資格手当を出している場合もあるでしょう。

資格を取ると転職や就職に生かせる、キャリアの幅が広がる

就職や転職を希望している場合、資格を取得することで希望する業界や職種に就ける可能性が高まります。実務経験がなくても、資格を持っていることで未経験でも採用される可能性が出てくるでしょう。

資格を取るとスキルや知識が高まる

資格を取るためには勉強しなければいけません。新しい知識を獲得することで、今の仕事に生かすことができます。

また、自分の自信にもつながり、仕事のモチベーションにもつながるでしょう。

資格を取るとスキルや知識を証明できる

自分の経験や知識をアピールするための指標として資格は有効です。口だけで「~~ができます」と言っても、本当にそれだけの実力があるかは分かりません。

資格を取得すれば、客観的に見てその人が持つ知識を知ることができます。

就職に有利な資格が「役立つ資格」です

「役に立つ資格」にはいろいろな考え方があると思いますが、その1つは就職に有利であることでしょう。

就職・転職で評価される資格は、次の3つのポイントを抑えたものです。

  • 即戦力になる
  • ブランクがあっても就職しやすい
  • 人手不足である

それぞれのポイントについて見ていきます。

即戦力になる資格は重要視される

その分野の専門的なスキルや知識を証明する資格であれば、就職・転職で重要視されます。その資格がなければ働けない職種もありますので、即戦力として採用される可能性が高まるでしょう。

ブランクがあっても再就職に強い資格もある

結婚や出産、病気療養など様々な事情で職場を離れることがあるかもしれません。そのときに再就職しやすい資格を持っていれば役立ちます。

  • 介護関係
  • 医療関係
  • 保育関係

これらは人手不足の業界・職種となりますから、ブランクがあっても資格があれば就職しやすいでしょう。

慢性的な人手不足の職場は就職しやすい

医療・福祉系の資格、保育系の資格や宅建士は人手不足だと言われています。

医療・福祉系の資格は、需要が高い割に離職率も13.3%(令和5年)と高めであり、慢性的な人手不足と言えます。

資格取得も決して簡単ではないため、資格を持っていれば就職で有利になるでしょう。

また、特定の事業を行うにあたって「必ず有資格者がいなければいけない」という設置義務がある資格も、人手不足の傾向があります。

宅建士、登録販売者、衛生管理者などの資格も資格取得者不足が課題となっていることもあり、資格を持つことで就職に有利となるでしょう。

これから成長が見込める需要がある資格をチェックしよう

せっかく資格を取得するのであれば、今後成長が見込めて需要がある資格が良いでしょう。

時代と共に需要は変わってきますが、将来性がある業界、資格としては以下が挙げられます。

  • IT業界
  • EC業界
  • 医療・介護・福祉業界
  • メンタルヘルス業界
  • 需要が安定している業界

それぞれの業界・資格について紹介します。

IT業界は将来的に人材が不足すると言われています

ITエンジニアなどIT関連の仕事は将来的にも需要がどんどん高まると考えられています。IT人材の不足については、2030年には79万人が不足すると経済産業省から報告されており、深刻な状況です。

AIやloTなどのスキルがある人の需要は今後どんどん増えていくでしょう。

EC業界は幅広い業務、取り扱う規模で人手が必要になります

スマートフォンが普及したことで、EC業界は拡大しています。新型コロナウィルスの感染拡大も、実店舗に行かなくても買い物ができるということで業界拡大の要因となりました。

ITやWebデザインに関する資格を持つと、デザイナーなどの専門職として働く道が開けるでしょう。

医療・介護・福祉業界は慢性的な人手不足が課題です

少子高齢化の今、高齢者に対する医療・介護ニーズが高まっており今後も人手不足になることが考えられます。

就職についても高い需要が見込め、資格を持つことで有利な就職・転職に繋げることができるでしょう。

メンタルヘルス業界への関心が高まっています

精神疾患患者が増えていること、企業がメンタルヘルス対策を強化していることから、メンタルヘルスに対する関心は高まっています。

メンタルヘルスに関する資格を取得すれば専門的な知識を習得でき、医療・福祉だけでなく企業や学校など様々な場面で活躍できる可能性があります。

時代を問わず需要が安定している業界もあります

ガスや電気、水道などの社会インフラや医療関係、公務員は時代に関わらず安定した需要があります。

長期的に安定した仕事に就きたい人は、これらの業界に役立つ資格を検討すると良いでしょう。

役に立つ資格23種類をピックアップして紹介します

では、どの資格なら持っていて役に立つのでしょうか。ここでは数ある資格の中から23個をピックアップして紹介します。

日商簿記検定は2級以上を目指しましょう

簿記は企業の金の出入りなど経理・会計知識に関する資格です。業種・業界問わず生かせる資格で、時代に左右されないためニーズも高いですね。

簿記資格にはいろいろと種類がありますが、知名度が高いのは日商簿記検定です。

今の仕事や転職や就職に生かすには商業簿記だけでなく工業簿記に関する知識も必要となる2級以上の取得を目指しましょう。

【資格を生かせる就職先】
  • 企業の経理(経理、会計、事務、営業など)
  • 会計事務所
  • 税理士事務所

日商簿記の概要をまとめました。

資格種類 公的資格
受験資格 誰でも受験可能
合格率 3級:34%、2級21.1%、1級12.5%
※2023年6月度
勉強時間 3か月~
試験日 統一試験:2・3級は年1回、1級は年2回
ネット試験:2・3級は随時実施
受験料 3級:3,300円、2級:5,500円、1級:8,800円
※ネット試験は事務手数料550円が別途必要

宅建士(宅地建物取引士)は設置義務があるため需要が安定しています

宅建士は不動産取引の重要事項説明や書面作成などを行う仕事で、宅建士にしかできないこと、不動産事業者は宅建士を雇用しなければいけない決まりがあることから重宝される資格です。

常に安定した需要がある国家資格です。

【資格を生かせる就職先】
  • 不動産業界
  • 金融業界
  • 建設業界
  • 保険業界

不動産取引、管理をする業務では宅建士資格が欠かせません。

宅建士の概要がこちらです。

資格種類 国家資格
受験資格 日本国内居住
年齢、学歴不問
合格率 15~17%
勉強時間 3~6か月
試験日 年に1回
受験料 8,200円

マンション管理士・管理業務主任者は今後需要増が期待できます

マンション管理士・管理業務主任者はマンション維持管理を行ったり管理組合との契約時に重要事項を説明したりする国家資格です。

マンション管理のプロとして修繕や建て替え、災害対策などで活躍できる資格で、新しいマンションが建てられるときだけでなく老朽化したマンションの大規模修繕工事でもマンション管理士のサポートが欠かせません。

建築年数が40年を超えるマンションは急増しているため、今後の活躍も期待できます。

【資格を生かせる就職先】
  • マンション管理会社
  • 不動産会社
  • 不動産開発会社

マンション管理士・管理業務主任者は別資格ですが、試験範囲が重複する点もありダブルライセンス取得を目指す人が多いですね。

資格種類 国家資格
受験資格 制限なし
合格率 マンション管理士:7~9%
管理業務主任者:20~30%
勉強時間 7か月程度
試験日 年に1回
受験料 マンション管理士:9,400円
管理業務主任者:8,900円

TOEICは世界的に認知度がある資格です

TOEICは英語力をアピールするための資格として世界的な知名度がある資格です。世界共通テストですからどこでも実力を証明することができます。

海外企業とやり取りをするようなグローバルな人材を求める企業は採用時にTOEICを導入している企業もあります。

【資格を生かせる就職先】
  • 英語力を求める企業(自動車メーカー、電子部品メーカー、金融業、商社、IT業界など)
  • 海外展開をしている企業(外資系企業など)

TOEICは合格・不合格ということではなく、獲得スコアによってレベルを示すものです。

400点~595点 中学・高校英語レベル
600点~695点 ある程度の英語が身についている
簡単なビジネス英語が理解できる
700点~795点 高いレベルの英語力がある
ビジネス上で意思疎通が取れる
800点~895点 仕事で英語を使いこなせるレベルの英語力がある
英語を仕事に役立てられる
900点以上 ネイティブに近い英語力がある
正確に流ちょうに英語を使える

日本人の平均は580~590点ほどですから、就職でアピールするなら600点以上が欲しいところです。

資格種類 世界共通テスト
受験資格 制限なし
合格率  -
スコアを獲得する
勉強時間 3か月
試験日 年10回
受験料 7,810円

英検(実用英語技能検定)は2級以上が企業で評価されやすい

英検もTOEICと同じように英語力をアピールするための資格となります。

英検には3級、2級、1級などのレベルがありますが、就職で使うなら2級以上が必要です。

【資格を生かせる就職先】
  • 英語力を重視する業界
  • 海外展開している企業

英検の概要をまとめました。

資格種類 民間資格
受験資格 制限なし
合格率 公開無し
勉強時間 準2級:3か月程度
2級:5か月か月程度
準1級:6~11か月程度
1級:13~14か月程度
試験日 年3回
受験料 2級:準会場6,900円、本会場9,100円
準1級:10,500円(本会場のみ)
1級:12,500円(本会場のみ)

TQE(翻訳検定試験)は実務レベルの翻訳力を示せる資格です

TQEはサン・フレアアカデミーが実施する民間資格ですが、合格すると翻訳実務士として働くことができます。合格すると株式会社サン・フレアに登録し、フリーランスとして仕事を紹介してもらうこともできます。

70点以上のスコアで翻訳実務士として認定され、これまでに約3,000人の翻訳実務士が翻訳者として働いています。

対象となる言語は、英語、フランス語、韓国語、ドイツ語、ロシア語、中国語、スペイン語です。

【資格を生かせる就職先】
  • 翻訳会社
  • 映像翻訳会社
  • 法律事務所
  • ゲーム会社など

TQEの概要はこちらです。

資格種類 民間資格
受験資格 制限なし
合格率 各回10%未満
勉強時間 1~2か月
試験日 年3回
※実施会によって対象言語が異なる
受験料 早期申し込み料金:8,900円、通常9,900円
※1言語1科目ごと

FP(ファイナンシャルプランナー)は自分の人生設計にも役立ちます

FPは金融や税金、保険、不動産など生きていく上で必要なお金に関する相談やアドバイス、マネープラン設計を行いあす。

老後資金の見直しや資産運用を考える人が増えてきており、今後も需要が見込める資格です。就職に生かすのであれば2級以上の資格を目指すことが必要です。

実は、FPには民間検定と国家検定があります。

民間資格はAFPとCFPの2つがあり、CFPは国際資格と認められていて難易度も高くなっています。

CFPは世界的に認知されていますから、国家資格であるFP技能士と合わせて取得を目指す人もいます。

まずは国家資格としてFP技能士2級の取得を目指し、ゆくゆくはFP技能士1級、CFPの取得を目指すと良いでしょう。

【資格を生かせる就職先】
  • 金融業界
  • 保険業界
  • 税理士事務所
  • コンサルティング会社

国家資格であるFP技能士の概要をまとめました。

資格種類 国家資格
受験資格 3級:FP業務に従事しているまたは従事しようとしている
2級:3級に合格した人
1級:2級技能検定合格者で、FP業務に関し1年以上の実務経験がある
合格率 3級:学科86.2%、実技85.8%
2級:学科47.1%、実技56.5%
1級:実技82.4%
※3級は2024年4月~2024年9月データ
2・1級は2024年9月
勉強時間 3~7か月
試験日 2・3級:通年実施
1級:年3回
受験料 3級:学科4,000円、実技4,000円
2級:学科5,700円、実技6,000円
1級:学科8,900円(きんざい)、実技20,000円(FP協会)28,000円(きんざい)

FP試験は2か所が運営しており金融財政事情研究会(きんざい)と日本FP協会で費用が異なるものがあります。

ITパスポート試験はIT知識を身に着ける資格です

ITが欠かせない今、ITや情報セキュリティについての知識を身に着けるのは重要です。ITパスポート試験では経営全般に関する幅広い知識、IT管理についての知識、IT技術に関する知識を求められるため、ITに関する基本的な知識が身についていることを証明することができます。

【資格を生かせる就職先】
  • 事務職
  • テクニカルサポート
  • IT企業の営業職

文系出身でIT関係の就職を目指すときなどは、資格を取得することで基礎知識があることをアピールすることができます。ただし、ITパスポートは難易度が高くない資格であるため、これだけで就職を有利に進めるのは難しい可能性があることは認識しておきましょう。

資格種類 国家資格
受験資格 特になし
合格率 52~55%程度
勉強時間 1~3か月程度
試験日 全国で随時開催
受験料 7,500円

ウェブデザイン技能検定はウェブデザインに関する唯一の国家資格です

ウェブデザイン技能検定はWebサイト製作に必要となる知識、スキルを証明できるWeb業界で唯一の国家資格です。1~3級があり、合格するとウェブデザイン技能士の合格証書を発行します。

Webデザインに関する仕事をしたいのであればスキルや知識をアピールすることができますし、副業するときにも使えるでしょう。

民間資格にはWebデザイナー検定があります。こちらは受験資格はなし、学科試験だけで実務試験はありません。

【資格を生かせる就職先】
  • Web製作会社
  • 広告代理店
  • ECサイト制作会社
  • 一般企業のWeb製作

ウェブデザイン技能検定の概要はこちらです。

資格種類 国家資格
受験資格 3級:ウェブの作成や運営に関する業務に従事、従事しようとする人
2級:3級に合格した、2年以上の実務経験がある等
1級:2級に合格した、3~7年以上の実務経験がある等
合格率 3級:60~70%
2級:30~40%
1級:10~20%
勉強時間 1か月~6か月
試験日 2級・3級は年4回、1級は学科1回・実技1回
受験料 3級:学科6,000円、実技8,000円
2級:学科7,000円、実技16,000円
1級:学科8,000円、実技25,000円

基本情報技術者試験はITエンジニアの登竜門です

基本情報技術者試験は独立行政法人情報書士推進機構が行っている国家試験です。IT関連の基礎的な内容を取り扱っており、就職する際には情報処理について基本的な知識があることを示すことができます。

試験は通年実施されており、都合の良い日に受験できます。学習スケジュールを組みやすいのも嬉しいですね。

【資格を生かせる就職先】
  • IT企業
  • 独立系企業
  • プログラマー
  • システムエンジニア

基本情報技術者試験の概要をまとめました。

資格種類 国家試験
受験資格 特になし
合格率 42.4%
※2023年10月
勉強時間 3~4か月
試験日 通年実施
受験料 7,500円

行政書士は難関資格ですが独立・開業が目指せる資格です

行政書士は許認可などの行政関連手続きを行う専門家です。官公庁への手続きを代行できるのはもちろん、行政書士しか行えない独占業務があるため安定した需要があります。

国家資格ですが年齢や学歴に制限はなく、誰でも受験可能です。

難易度の高い資格で、資格取得までは数年かかることもあります。

【資格を生かせる就職先】
  • 会社の法務部、総務部
  • 法務事務所
  • 弁護士事務所
  • 独立

行政書士の概要をまとめました。

資格種類 国家資格
受験資格 特になし
合格率 12.9%
※2024年度
勉強時間 1年~1年半
試験日 年1回
受験料 10,400円

社労士(社会保険労務士)は高難易度の国家資格です

社労士は人事・労務管理の専門家であり、社労士でなければできない独占業務があるため安定した需要がある資格です。

法律に関する基礎知識はもちろん、社会保険制度、人事・労務まで幅広いため試験の難易度は高いです。

ただ、資格を取得できれば企業の採用から退職まで様々な相談に応じることができるため、出産などで仕事を一度離れても再就職しやすい資格だと言えます。

【資格を生かせる就職先】
  • 社会保険労務士事務所
  • 会計事務所
  • 税理士法人
  • 弁護士法人
  • 弁護士事務所
  • 一般企業

社労士の概要はこちらです。

資格種類 国家試験
受験資格 学歴、実務経験、他の国家試験合格の
いずれかを満たしている
合格率 6~7%
勉強時間 1年以上
試験日 年1回
受験料 15,000円

税理士は税務代理・税務書類作成を独占して行える資格です

税理士は税理法に基づく国家資格で、税制に関する知識を使って個人から企業までサポートできます。税務代理・税務書類作成や税務相談といった独占業務の他にもコンサルティング業務や会計業務を行えるため、幅広い活躍が期待できます。

税理士試験は士業の中でも難易度が高いのですが、科目合格制で一度合格すれば次回以降の試験は免除されるため長期での合格を目指しましょう。

【資格を生かせる就職先】
  • 会計事務所
  • 税理士事務所
  • 一般企業の経理部、会計部門
  • コンサルティング企業
  • 官公庁

税理士資格を持つと、正社員、独立以外にも業務委託やアルバイトなどライフスタイルに合わせて様々な働き方を選べるでしょう。

資格種類 国家資格
受験資格 学歴、資格、職歴のいずれかを満たす
合格率 各科目15~20%
勉強時間 2~5年
試験日 例年8月上旬の平日3日間
受験料 1科目:4,000円、2科目:5,500円、3科目:7,700円
4科目:8,500円、5科目:10,000円

司法書士は誰でも受験できるが難易度が高い国家資格です

司法書士は登記に関する書類作成や手続きを行う資格であり、独占業務があるため資格を持っておくことで就職・転職だけでなく独立・起業にも有利です。

学歴に関係なく受験できますが合格率は低く、難易度が高い試験です。資格を取得すれば全国どこでも活躍できますし、訴訟代理、相続関連業務、企業法務コンサルティングなど様々な仕事ができるため、司法書士事務所に限らず幅広い分野・業種で働ける可能性があります。

【資格を生かせる就職先】
  • 司法書士事務所
  • 法務事務所
  • 一般企業の法務部
  • 不動産関連企業
  • 金融機関

司法書士の概要をまとめました。

資格種類 国家資格
受験資格 特になし
合格率 5.3%
※2024年度
勉強時間 1年半~3年
試験日 年1回
受験料 8,000円

登録販売者は一般医薬品の販売ができる専門資格です

今までは風邪薬や解熱鎮痛剤などの医薬品は薬剤師がいなければ販売できないものも、登録販売者がいれば第2類・第3類医薬品を販売できます。

コンビニやスーパーで医薬品が販売できるようになり、登録販売者がいれば医薬品の9割が販売できるため将来性がありこれからも需要が増えることが見込まれています。

勤務先によっては登録販売者資格を持つことで手当てがもらえることもあります。

【資格を生かせる就職先】
  • スーパー
  • ドラッグストア
  • コンビニ
  • ホームセンター

登録販売者資格について概要をまとめました。

資格種類 国家資格に準ずる公的資格
受験資格 特になし
※合格しても登録販売者として働くためには
一定の実務経験が必要
合格率 44.1%
※2023年度
勉強時間 3~6か月
試験日 年1回
※各都道府県によって異なる
受験料 12,800円~18,200円
※各都道府県によって異なる

ケアマネジャー(介護支援専門員)は介護支援のスペシャリストです

ケアマネジャーは、要介護者や要支援者の人の相談を受けてケアマネジメントを行うスペシャリストです。サービス事業者と要介護者・要支援者の間に入って調整し、介護給付管理も行います。高齢者が増えれば需要も増える資格だと言えます。

ケアマネジャーは働く場所によって仕事内容が異なります。施設によっては夜勤が必要なこともあるので、自分のライフプランに合わせて勤務先を選ぶことが大切です。

【資格を生かせる就職先】
  • 介護老人福祉施設
  • グループホーム
  • 有料老人ホーム
  • 介護支援事務所
  • 居宅介支援事業所

ケアマネジャーの概要はこちらです。

資格種類 国家資格
受験資格 特定の国家資格を持っている、または実務経験5年以上
合格率 10~20%
勉強時間 6か月程度
試験日 年1回
受験料 6,910円~14,400円
※各都道府県によって異なる

保育士は共働きが増えて有資格者のニーズが高まっています

保育のプロである保育士は、最終学歴によって受験資格が異なる国家資格です。保育士と関係ない学部・学科でも受験資格はありますし、高卒でも実務経験があれば受験資格を得ることができます。

共働き世帯が増えて保育士の需要は高まっています。

保育園だけでなく病院や企業内の託児所など幅広い就職先があり、将来的にも安定した需要が見込める資格です。

【資格を生かせる就職先】
  • 保育園
  • 幼稚園
  • 託児所
  • 児童養護施設
  • 児童館
  • 学童保育

保育士の概要はこちらです。

資格種類 国家資格
受験資格 学歴によって実務経験が必要
合格率 26.9%
※2023年度
勉強時間 3~6か月
試験日 年2回(4月と10月)
受験料 12,700円と事務手数料

メンタルヘルス・マネジメント検定は知識や対処方法を学べます

メンタルヘルス・マネジメント検定は働く人の心の不調について知識や対処方法に関する知識を学ぶ検定資格です。

ストレスを抱える人が増えており、心の不調で働けなくなることは珍しくありません。雇用する企業側も社会的責任を果たすために社員のメンタルヘルスケアに取り組んでおり、検定試験を受けることによって企業に役立つ可能性があります。また、自分自身のメンタルケアもできるようになります。

【資格を生かせる就職先】
  • 企業の管理職、人事・総務
  • 医療・介護職
  • 産業カウンセラー

メンタルヘルス・マネジメント検定の概要はこちらです。

資格種類 民間資格
受験資格 特になし
合格率 Ⅰ種:20%前後
Ⅱ種:50~60%
Ⅲ種:70%以上
勉強時間 1週間~3か月程度
試験日 Ⅰ種:年1回
Ⅱ種・Ⅲ種:年2回
受験料 Ⅰ種:11,550円
Ⅱ種:7,480円
Ⅲ種:5,280円

医療事務は資格を取ることでスキルに対する信頼度が高まります

医療事務は医療機関の受付や会計、レセプト作成などを行う仕事です。資格がなくても働くことができますが、資格を取得することで信頼度が高まります。

実は、医療事務にはいくつか種類があります。

  • 医療事務認定実務者
  • 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク)
  • 診療報酬請求事務能力認定試験
  • 医療事務管理士

どの資格を取得しても仕事内容は変わりません。ただ、診療報酬請求事務能力認定試験は厚生労働省が認定している試験で、他よりも難易度が高くなっています。

【資格を生かせる就職先】
  • 病院
  • クリニック

医療事務資格の概要をまとめました。

資格種類 民間資格
受験資格 特になし
合格率 医療事務認定実務者:60~80%
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク):50~60%
診療報酬請求事務能力認定試験:30%前後
医療事務管理士:50%
勉強時間 医療事務認定実務者:4か月
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク):3~6か月
診療報酬請求事務能力認定試験:9か月程度
医療事務管理士:5か月程度
試験日 医療事務認定実務者:5,000円
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク):7,700円
診療報酬請求事務能力認定試験:9,000円
医療事務管理士:7,500円
受験料 医療事務認定実務者:年12回
医療事務技能審査試験(メディカルクラーク):年12回
診療報酬請求事務能力認定試験:年2回
医療事務管理士:年6回

調剤薬局事務は薬局事務に特化した資格です

調剤薬局事務は医療事務と同じように事務処理や接客、レセプト作成などを行いますが、薬局で働くために特化した資格です。薬剤師のサポートも行います。

調剤薬局事務として働くために資格が必要というわけではありませんが、資格を取ることで業務の幅が広がります。

調剤薬局事務は民間資格ですが、いろいろな種類があります。特定の講座を受講することで受験できる資格もありますが、ここでは講座受講が不要な3つの資格がこちらです。

  • 調剤薬局事務管理士:在宅受験が可能
  • 調剤事務実務士:教育指定校や団体受験が必要
  • 調剤報酬請求事務専門士:調剤事務資格で最も難易度が高い

どの資格も似た名前ですから、よく調べてから検討するようにしましょう。

【資格を生かせる就職先】
  • 薬局

調剤薬局事務資格の概要をまとめました。

資格種類 民間資格
受験資格 制限なし
合格率 調剤薬局事務管理士:60%
調剤事務実務士:60%
調剤報酬請求事務専門士:1級20%、2級40%、3級50~60%
勉強時間 調剤薬局事務管理士:3~4か月
調剤事務実務士:2~3か月
調剤報酬請求事務専門士:6か月
試験日 調剤薬局事務管理士:毎月
調剤事務実務士:年2回
調剤報酬請求事務専門士:年2回
受験料 調剤薬局事務管理士:6,500円
調剤事務実務士:7,700円
調剤報酬請求事務専門士:1級7,318円、2級・3級6,108円

介護福祉士は介護職員で目指す人が多い資格です

介護福祉士は介護系職種でただ1つの国家資格です。高齢者の身体介護を行う専門職で、移動補助、食事補助、相談や助言などを行います。

資格を取得することで手当てがつくこともありますし、チームリーダーとしてキャリアアップできます。介護施設や高齢者施設が増えているため、今後も需要拡大が見込めます。

【資格を生かせる就職先】
  • 介護施設
  • 訪問介護事務所
  • デイサービス
  • グループホーム

介護福祉士の概要はこちらです。

資格種類 国家資格
受験資格 養成施設、実務経験、福祉系高校、EPA
いずれかのルートで受験可能
合格率 70~80%
勉強時間 3か月~6か月
試験日 年1回
受験料 18,380円

土地家屋調査士は定年後の再就職も目指せる

土地家屋調査士は不動産の状況を正しく登記申請したり、土地や家屋の調査や測量を行ったりする専門家です。不動産取引を安全に行うだけでなく土地や建物の協会トラブルを防ぐ役割もあり、業界では需要が高い資格です。

司法書士や行政書士、宅建士と合わせて取得すればより業務の幅が広がり、就職・転職に有利となります。

【資格を生かせる就職先】
  • 土地家屋調査士事務所
  • 測量会社
  • 建設会社
  • 建設コンサル会社

土地家屋調査士の概要をまとめました。

資格種類 国家資格
受験資格 制限なし
合格率 9~10%前後
勉強時間 1年~
試験日 年1回
受験料 8,300円

中小企業診断士は中小企業の経営コンサルタントをする資格です

中小企業診断士は国家資格で、中小企業に対して業務内容の改善や生産性向上のアドバイスなどを行います。日本にある企業の99%は中小企業であり、後継者不足やDX化に対する問題を抱えているため中小企業診断士のサポート需要は少なくありません。

コンサルティング業界として、社労士とダブルライセンスの取得を目指す人もいます。

【資格を生かせる就職先】
  • 民間企業
  • 公的期間
  • 経営コンサルティングファーオム
  • 税理士事務所

中小企業診断士の概要をまとめました。

資格種類 国家資格
受験資格 制限なし
合格率 1次試験27.5%、2次試験18.7%、最終合格率約5%
※2024年度
勉強時間 1年~1年半
試験日 年1回(1次試験2日間、2次試験筆記1日・口述1日)
受験料 1次試験14,500円、2次試験17,800円

たくさんある資格から自分に合うものを選ぶポイントを紹介します

ここまでおすすめの資格をピックアップして紹介してきましたが、自分がどの資格を選べば良いか迷ってしまいますよね。

どの資格を取ろうか悩んでしまう人は、次の3つのポイントから探してみることをおすすめします。

  • 今の仕事に役立つ資格か
  • 資格に興味があるか
  • 将来性が期待できるか

今の職場でキャリアアップを目指したいなら、仕事に役立つ資格を選ぶのが良いでしょう。資格を取得することで会社から評価されれば、幅広い仕事ができるようになったり裁量を持って仕事できるようになったりできる可能性が高まります。昇進や給与アップにも繋がれば、モチベーションを上げて長く働けるようになります。

資格を選ぶにあたり、その資格に興味が持てるかどうかも重要なポイントです。

高収入が見込めそう、就職や転職に使えそう、と言う理由で選ぶのも良いのですが、興味がなければ資格勉強が苦しくなり、モチベーションが続かないでしょう。

また、せっかく資格を取っても使えなければ意味がありません。

必要とされる、需要がある資格は時代とともに変わりますので、将来性が期待できる、長く使えるような資格を選びたいですね。

資格の難易度や取得までの期間についても考えてみましょう

資格によって難易度や勉強に必要な時間、受験資格などが違ってきます。自分に合った難易度か、受験するための条件はクリアしているか、勉強時間は確保できるかについても考えることが大切です。

難易度が高すぎると勉強時間長くなりますし、理解できないことが多ければストレスになって資格取得を挫折してしまうかもしれません。

今の自分の環境、勉強に充てられる時間なども含め、合格を目指せるかどうか考えることが大切です。

また、受験するにあたって実務経験が必要になる資格もあります。数年単位の実務経験が必要となれば、せっかく勉強をしても受験できない恐れもあります。資格を選ぶときには、まず受験資格を必ず確認しましょう。

取得前に注意が必要です!人気が高くて飽和状態の資格もあります

たくさんある資格の中には、もちろん人気がある資格も存在します。でも、人気だからと言って需要があるとは限りません。

  • 難易度が低く誰で取得できてしまう
  • 知名度が低く理解を得づらい
  • 資格がなくてもその業務ができる

これらに該当する資格は、せっかく資格を持っていても評価されにくいかもしれません。資格を持っている人よりも、その資格がなくても経験・実績がある人が優遇されることもあります。

簡単すぎる基礎レベルの資格は役立たない恐れがあるのです。

また、たくさんの人が取得していて飽和状態になっていて、企業から評価されにくい資格もあります。

日商簿記(3級) ・3級は難易度が高くないため取得者が多い
・評価されるためには2級以上が必要
秘書技能検定(3級) ・2級までは社会人としての常識の範囲内で評価されにくい
・就職・転職に役立てるなら準1級以上を目指す必要がある
MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト) ・一般レベルは合格率80%と難易度が低い
・資格を取得しても実践的なスキルがあるとは言えない
FP(3級) ・3級は基礎知識となるため評価されにくい
・就職・転職に役立てるなら2級以上を目指す必要がある
整理収納アドバイザー ・仕事をするなら1級の取得が必要
・採用需要があるわけではなく、セミナーやコンサルティングなど独立して働くことになるため就職・転職に有利になるとは言えない

もちろん、基礎的な資格でも自分の知識を高めたり次のレベルに向けた一方を踏み出したりする意味や意義はあります。

ただ、「せっかく資格を取得しても役に立たなかった」とならないように、その資格の需要をしっかり調べるようにしたいですね。

役立つ資格を取得して自分のキャリアアップにつなげましょう

資格を取得するなら、役に立つものを選びたいですよね。自分のスキルアップ、キャリアアップにつながるものはもちろん、将来的に見て需要があるものであれば転職を考えた時にも有利となります。

ただ、資格取得のためには少なからず勉強が必要です。興味がある資格でなければモチベーションが維持できませんから、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。