公認心理師になるには?受験資格・必要な年数や進路を解説【2026年】

心理カウンセラーを目指す方におすすめの資格の一つ“公認心理師”

公認心理師は心理職で唯一の国家資格です。なるには基本的に、大学等で公認心理師に必要な科目を履修したうえで、大学院に進学するか、国が認めたプログラム施設で2年以上の実務経験を積み、国家試験に合格する必要があります。

なるには進学サイトには、高校生だけでなく社会人からも「今から公認心理師を目指せる?」「通信制大学でも大丈夫?」といった進路相談が寄せられています。

この記事では、制度の説明だけでなく、高校生・大学生・社会人それぞれが、今の状況から何をすればいいのかという進路選びの視点から、公認心理師になる方法を解説します。

 ■目次

  1. 公認心理師とは?
  2. なるには基本の流れ
  3. 【高校生・大学生・社会人】おすすめの方法を紹介
  4. 公認心理師になるには何年かかる?
  5. 臨床心理士や他の資格との違い
  6. 「なるには進学サイト」に寄せられた“よくある質問“

公認心理師とは?

公認心理師は2017年に誕生した、公認心理師法に基づく心理職で唯一の国家資格です。

公認心理師は心理学の専門知識や技術をもって、支援を必要とする方への心理状態の観察や分析を行う、本人やご家族などへの相談や援助や心の健康に関してアドバイスや情報提供を行うなど、医療現場をはじめ、福祉や教育、企業、司法や犯罪分野など様々な分野で活躍しています

働く分野によって役割が異なる場合もあり、医師や教員などその場の専門職の方々と協力し合って支援をしていくことも重要な仕事です。専門性に加え、柔軟にコミュニケーションを取りながら人と社会をつないでいく専門職である公認心理師。では、公認心理師になるにはどうしたらいいのか確認していきましょう。

公認心理師になるには

公認心理師になるには、公認心理師国家試験に合格し、公認心理師登録簿に登録することで公認心理師になることができます。

公認心理師試験を受験するために必要な条件がいくつかあります。ここが、公認心理師になるにはしっかり考えておかなければならないポイントとなります。次の項目では、公認心理師国家試験の受験資格を取得するまでの流れをご紹介いたします。

なるには基本の流れ

公認心理師になるには、大学を卒業するだけでは受験資格を得ることはできません。

公認心理師国家試験を受験するためには、「公認心理師カリキュラム」のある大学で「必要科目を修了し大学院へ進学」もしくは「必要科目を修了し文部科学省・厚生労働省の指定する施設で2年以上の実務経験」を経る必要があります。

流れを詳しく見ていきましょう。

① 大学等で必要な25科目を履修する

公認心理師カリキュラムがある4年制大学等で公認心理師に必要と定められている25科目を修め、卒業すること。心理学概論や臨床心理学概論をはじめ幅広い分野を学び、「心理演習」や、80時間以上の「心理実習」も行います。

公認心理師になるには、文部科学省・厚生労働省が指定している、公認心理師に必要な科目を開講している大学等を選ぶ必要があります心理学が学べるならどこでも良いわけではないので注意が必要です。対応大学の一覧は厚生労働省から公開されていますので、最新の情報を確認して進学先を選びましょう。

※大学の他、公認心理師カリキュラムのある4年制の専門学校もあります。心理系の実習や演習が多く、より実践的な学びをすることができ、卒業と同時に高度専門士の資格を取得し、大学院に進学することも可能です。気になる方は東京福祉専門学校を検索してみてください。

② 卒業後『大学院に進学する』または『認定された施設で実務経験を積む』

大学卒業後は、大きく2つのルートがあります。

<ルート1>

大学院で公認心理師に必要な科目を修めるルートです。大学院では450時間以上の「心理実践実習」も行います。

この場合、大学4年間と大学院2年間の計6年間が必要です。このルートでは学術的な知識と実践的なスキルをバランスよく習得できるため、多くの方が選択している方法です。

<ルート2>

大学院へ進学せず、公認心理師法に基づいて認定されたプログラム施設で2年以上実務経験を積むルートです。

心理職として2年間働けば、どこでも実務経験になるわけではなく、文部科学大臣・厚生労働大臣が認めたプログラム施設で、所定のプログラムを修了する必要があります。2026年9月現在、厚生労働省が掲載している対象は13施設です。

対象のプログラム施設に応募し採用されなければ実務経験を積むことができず、採用人数も少なく狭き門とも言われているので、このルートを検討する方は事前にしっかりと確認することが必要です。

このルートの場合、大学院に通う費用を節約できますが、実務経験を通じて必要なスキルを習得しなければならないため、自己学習や試験対策が重要となります。

以上のことから、公認心理師になるには、「大学院へ進むのか、実務経験ルートを狙うのか」まで考えて進学先を選ぶことが重要となります

③ 公認心理師国家試験を受験する

基本の流れの①②を経て必要な条件を満たすことで、公認心理師国家試験の受験資格を取得。

試験に合格した後、公認心理師登録簿への登録を行うことで、晴れて公認心理師として活動できるようになります。

まとめると

公認心理師カリキュラムがある大学等に入る → 必要科目を修めて大学等を卒業 → 大学院を卒業、または認定プログラムで実務経験を積む → 国家試験 → 登録

こちらが公認心理師になるには必要な、基本的な道のりとなります。

【高校生・大学生・社会人】おすすめの方法を紹介

この項目では、それぞれの状況別に公認心理師になるにはおすすめの方法を紹介します。

高校生から公認心理師になるには?

高校生の場合は、まず公認心理師に必要なカリキュラムがある大学等へ進学することが第一歩です!

大学名や学部名だけで判断せず、出願前に「公認心理師対応カリキュラム」があるかを確認しましょう。心理学部だけでなく、大学によっては人間科学部、教育学部、福祉系の学部などにカリキュラムが置かれている場合もあります。

学校を比較する際は、大学卒業後の進路も重要です。

同じ大学に公認心理師対応の大学院があるのか、心理実習はどのように行われるのか、大学院への進学実績はどうなのかまで確認しておくと、6年間の進路をイメージしやすくなります。

「大学に合格すること」だけではなく、公認心理師試験の受験資格を取得する道のりを逆算して大学を選ぶのがおすすめです。

大学生から公認心理師になるには?

すでに大学に通っている人は、自分の大学に公認心理師カリキュラムに対応している学科があるのかを確認しましょう。対応している場合は、公認心理師に必要な25科目を漏れなく履修できるか、大学の担当部署に確認します。

対応していない大学に在籍している場合は、公認心理師カリキュラムのある大学に編入学するという方法もあります。

編入学の条件などは大学によって異なるので、何年間で公認心理師カリキュラムを修得でき、必要な要件を満たせるのかまで確認しましょう。

社会人から公認心理師になるには?

社会人からでも公認心理師を目指すことはできますが、最終学歴や過去に学んだ内容によってスタート地点が変わりますのでそれぞれ見ていきましょう。

<一般的な大学を卒業している場合>

心理学とは関係のない大学を卒業している場合でも、公認心理師カリキュラムのある大学への編入学などを利用できる可能性があります。大学ごとに編入条件や公認心理師カリキュラムの履修年数が異なるので、出願前にしっかりと確認することが重要です。

<最終学歴が高卒の場合>

公認心理師を目指す基本的な流れで説明したルートで大学等に入学するところからスタートできます。働きながら学びたい方には通信制大学を利用する方法もあります。通信制大学で公認心理師カリキュラムを学べる学校については、下記の記事で詳しく説明していますので、併せてご確認ください。

通信制大学で公認心理師を目指す【2026年版】対応の大学や注意点を解説

心理職で長く働いている場合は受験できる?

「心理職として働いている場合は実務経験だけで受験できるのでは?」と思う方もいるかもしれません。

以前は、一定の実務経験と現任者講習会によって受験資格を得る「Gルート」という経過措置がありましたが、このルートは2022年の第5回公認心理師試験で終了しています。

一方、2017年9月15日以前から大学・大学院で心理学を学んでいた方などは、現在も別の経過措置に該当する可能性があります。過去の在学歴がある場合は、自己判断せず、卒業した大学や公認心理師試験研修センターが公開している最新の受験資格区分を確認しましょう。

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公認心理師になるには何年かかる?

高校卒業後に公認心理師対応の大学へ進学し、そのまま2年間の大学院へ進む場合、

大学4年間+大学院2年間=6年間

が一つの目安になります。

ただし、大学生や社会人の編入学、通信制大学・大学院を利用する場合は、必ずしもこの年数にはなりません。編入学の場合でも、状況や学校により年数は変わってきます。

通信制大学院に進学する場合は就学期間が長くなる場合もあります。また、大学や大学院において、科目の履修が追い付かずに就学期間が延びることもあるかもしれません。

「最短何年か」だけで学校を決めるのではなく、自分が無理なく実習や大学院まで続けられるかを考えることが大切です。

臨床心理士や他の資格との違い

公認心理師の他にも心理系の資格はいくつかあり、どの資格を目指すか迷っている方も多いのではないでしょうか。ここでは臨床心理士やその他の資格との違いを解説します。

臨床心理士

臨床心理士は、日本臨床心理士資格認定協会が認定している民間資格。主にメンタルヘルスの問題に対応する心の専門家で、歴史のある資格です。

臨床心理士の仕事は、「心理的アセスメントや査定」「カウンセリングや相談」など公認心理師と同じ部分もありますが、加えて地域援助や調査研究なども求められるほか、臨床心理学の研究をするなど役割の違いがあります。

臨床心理士になるには「指定大学院を卒業」「医師免許と2年以上の心理臨床経験のある者」の受験資格があり、満たすことで臨床心理士資格試験を受験できます。公認心理師との大きな違いは、5年ごとに資格の更新制度があることや、法で定められている・業務の違いがあると言われています。

その他の関連資格

公認心理師や臨床心理士とは役割や職場などは異なりますが、「相談業務」をする人として共通する資格を紹介いたします。

・認定心理士
・精神保健福祉士(国)
・社会福祉士(国)
・臨床発達心理士
・産業カウンセラー
・キャリアコンサルタント(国)
・学校心理士
・各心理カウンセラー資格

その他の心理系の資格についてはこちらの記事も併せてお読みください。⇒心理カウンセラーの資格はどれがいい?種類・取得方法・進路を解説

「なるには進学サイト」に寄せられた“よくある質問“

最後に、なるにはサイトが運営する進路の神様LINEでよく頂く質問をまとめてみました。一人ひとり状況は異なるため、参考にしていただければ幸いです。

学校選びについて

Q. 心理学部に行けばなれる?

A. 公認心理師カリキュラムがあることが必須です!(その後、大学院や実務経験が必要)。また、大学院もある大学を選ぶことで「内部進学者」として院試を受けられる可能性が高まります。

Q. 公認心理師になるには通信制大学でも大丈夫?

A. 通信制大学でも目指せます!詳細はこちらの記事でご確認いただけます!⇒通信制大学で公認心理師を目指す【2026年版】対応の大学や注意点を解説

特例措置等

Q. 看護師ですが、今から公認心理師になれますか?

A. なれますが、特別ルートは廃止されています。最終学歴によってルートは異なりますが、公認心理師カリキュラムのある大学に進学し指定科目を修得し、大学院か実務経験をつむことで受験資格を得られます。

看護師として5年以上の実務経験と現任者講習の受講で受験資格を得られる特別ルートは現在廃止されており、通常のルートで目指すことになりますが、大学で心理系科目を履修していた場合は受講する科目が減る可能性がありますので確認してみましょう。

Q. 実務経験になる指定施設はどこですか?

A. 厚生労働省によると「少年鑑別所及び刑事施設」「一般財団法人愛成会 弘前愛成会病院」「裁判所職員総合研修所及び家庭裁判所」をはじめ、クリニックや医療センター、診療所などがあり、2026年9月に公開されている認定プログラム施設は13か所となっています。最新情報は厚生労働省のホームページをチェックすることをおすすめいたします。

Q. 大学院へ行かないとだめ?

大学院以外のルートから公認心理師を目指すには、上記13か所の施設のいずれかに就職し、実務経験を2年積めば受験資格が得られます。試験自体は受験資格を持っていれば何度でも挑戦できるそうですが、採用人数も少なく狭き門だと言われています。

ほかの資格や将来性

Q. 臨床心理士も取った方がいい?臨床心理士になるには?

A. 可能であれば、どちらも取っておくといいでしょう!その場合は、両方の資格に対応している大学院を選ぶことをおすすめいたします。

公認心理師と臨床心理士では資格制度や受験資格が異なるため、大学院を選ぶ際には両方の受験資格に対応しているか確認しましょう。※大学院は臨床心理士の受験資格も得られる第1種大学院をおすすめします。

Q. 公認心理師の勤務先は?少ないの?

A. 公認心理師の就職は主に医療・福祉、教育、企業、司法などとなります。個人事業主としてカウンセリングルームを開設している人もいるようです。また、臨床心理士が複数の職場を掛け持ちする非常勤で働く方も多いそうです。

勤務先が少ないかというと、場所はあっても枠が少ないのが現状です。心理職は1つの職場に1~3人という場所もあり、希望の勤務先には空きがないことはあるでしょう。しかし、昔よりもメンタルヘルスへの需要は高まっていおり、以前は少なかった企業のカウンセラーや療育施設の開設による募集も増えています。

公認心理師になるにはカリキュラムのある大学へ行こう

今回は公認心理師について解説しました。これから公認心理師になるには、多くの場合「公認心理師カリキュラム+指定大学院」の計6年かかります。長い道のりに感じる人もいるでしょう。しかし、医師や薬剤師も大学のみで6年ですので、公認心理師もそれくらいの勉強や実習が必要な職業ということになります。

また、メンタルケアは日本でも世界でも求められています。今後さらに需要の高まる職業であり、AI等では代われない仕事です。長い道のりだとしても、目指す価値はあるでしょう!なるには進学サイトは、公認心理師を目指す皆様を応援しています!

この記事を書いた人

なるには進路相談室スタッフ

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