通信制大学では、編入を受け入れているところも多くあります。
大学や短大・専門学校を卒業している方や、一定期間在学し単位を修得されていた方など、既に何らかの学歴がある場合には、編入制度を利用することで卒業までにかかる時間・学費を削減できます。
今回は、「通信制大学での学び」「編入制度って?」「編入するメリットと注意点」「通信制大学の選び方」についてご紹介します!
既に進学した経験があり、これから通信制大学への再進学を検討していらっしゃる方は、ぜひ最後までチェックしてみてくださいね。
通信制大学での学び
通信制大学は、自習をメインに学ぶ正規の大学教育課程で、卒業すると学士の学位を得て大卒となります。働きながら再進学を目指す社会人や主婦、高校生など、幅広い方の進学先の選択肢として人気を集めており、学費を抑えながら自分のペースで学べるのが特徴です。
通信制大学には、通信課程のみを持つ通信制大学と、法政大学や早稲田大学、大手前大学などの通学制の私立大学の通信課程の2種類があります。
通信制ではありますが、英語や福祉、心理学、教育学、社会学など、幅広い学びが可能で、教員免許や幼稚園教諭、保育士、社会福祉士、認定心理士などの資格取得も可能です。
基本的には文系の科目や、デザイン・建築を始めとする美術系の大学がメインで、理系については実験が不要な情報系などのみとなります。マッサージ師や理学療法士などの医療系の実技が必須になる職業も、自習がメインになる通信制大学では取得ができません。
また、看護学科のある通信制大学もありますが、一から看護師を目指せる学部ではなく、既に准看護師の資格を持つ方のキャリアアップ用の課程となりますので注意が必要です。
学び方は、基本的にはテキストや動画などのメディアを使用した自習を中心に、年に数回スクーリング(通学授業)に通うことで単位を修得し、卒業を目指します。
具体的な単位の修得方法としては自習後にレポートに合格し次第、単位認定試験に挑戦でき、合格すると単位を獲得できる形になります。
近年は、スクーリングなしで完全に在宅で学べる通信制大学も増えてきたため、ご自身の仕事の都合に合わせ、無理のないスケジュールで学べる学校を選ぶのがおすすめです!
通信制大学は通学制の大学と比較し、自習がメインで自己管理能力が求められるのを理由に、卒業率が低いというデメリットがあります。
しっかりと卒業するためにも、自分の学びたいことを学べる学部・学科を選んだり、学び方が自分に合っている通信制大学に出願するようにしましょう。
また、通信制大学は全国に生徒がいるため、通信制よりも就職支援は手薄な場合が多いです。何らかの就職サポートが欲しい!という方は、出願前に通信制大学に就職サポートの有無を確認するのがおすすめです!
因みに、学費をさらに抑えて通信制大学で学びたい方は、奨学金の利用も可能です。日本学生支援機構の奨学金に加え、通信制大学独自の奨学金を設けている場合も。奨学金を利用したい場合には、同じく出願の手続きの前に通信制大学側へ確認するのが良いでしょう!
編入制度って?
通信制大学を検討している方の中には、募集要項などで編入制度を目にした方も多いですよね。
この項目では編入制度はどんなものなのかについてや、編入をするための条件についてご紹介します。
通信制大学の編入制度の概要
通信制大学では、通学制の大学同様に編入制度を利用できます。
編入制度は、既に修得している単位を利用して2年次以降から学習をスタートできる制度です。
大学・専門学校・短大を卒業している方や、一定の年数在籍し単位を修得している方が利用できます。
通信制大学ではほとんどの大学で3年次編入を受け入れているほか、一部の通信制大学では2年次や4年次でも編入可能となっています。
条件は何年次を希望するか次第
通信制大学へ編入する際の条件は、それぞれ以下のようになっている場合が多いです。
2年次編入
2年次編入では、通信制大学の2年生からスタートできます。
1年次まで大学・短大・専門学校のいずれかに在籍し、30単位程度を取得していることが条件となっている場合が多いです。
3年次編入
3年次編入では、通信制大学の3年生からスタートできます。
2年次まで大学・短大・専門学校のいずれかに在籍し、60単位程度を取得していることが条件となっている場合が多いです。
4年次編入
4年次編入では、通信制大学の4年生からスタートできます。
3年次まで大学・短大・専門学校のいずれかに在籍し、90単位程度を取得していることことが条件となっている場合が多いです。
通信制大学によって求められる単位数は異なり、例えば3年次編入の場合「60単位以上」である通信制大学もあれば、「62単位以上」である通信制大学もあります。
また、通信制ごとに単位の認定方法は異なります。一括で大学・短大・専門学校の単位を認定してくれる通信制大学もあれば、1科目ずつ認定することですべての単位が認定されず、編入の条件を満たせない場合もあります。
必要になる単位数が異なること、単位の認定方法も異なることから、気になる通信制大学を見つけた場合は、しっかりと事前にオンライン相談会などに参加し、自身の単位がどの程度認定されるのかを確認するようにしましょう。
メリットと注意点
通信制大学の編入制度を利用するメリット
①過去の学歴を有効活用できる
通信制大学では、すでに学士や短期大学士、専門士などの学位をお持ちの方や、一定の年数在学し中退をしている方は、過去に修得した単位を活用することで2年次以降に入学が可能です。
過去の経歴を利用して編入をできるのは嬉しいポイントですよね。
②時間とお金を節約できる
通信制大学は自習がメインとなることから、通学制の大学と比較し卒業が難しい傾向にあります。
そのため、編入制度を利用し在籍期間を短くすることで卒業が近づき、卒業までにかかる時間・お金を削減することが可能です。
③難しい入試がない
大学といえば、入学の際に難しい入試があるイメージが強いですよね。しかし、通信制大学は入試はなく、書類審査と小論文で入学が可能な場合が殆どです。
編入試験も同様で、通常通学制の大学では編入試験が実施されますが、通信制大学の場合は編入試験の実施はなく、正科生として1年次入学するのと同様の書類審査+小論文と、以前の学歴の成績の単位がどれだけ認定されるかで編入の合否が出ます。
違う分野への編入を目指す大学生や、勉強にブランクがある社会人が大学編入を目指す場合には、通信制大学を選ぶことで入試の負担がぐっと軽くなりそうです。
編入制度の注意点
①専門科目からのスタートになる
編入制度を利用すると、基礎科目を学ぶ1~2年次をスキップすることになるため、いきなり専門科目を学ぶことになります。
過去に在学していた学校が同じ分野である場合は問題ありませんが、初めての分野の学部に挑戦する場合には事前に基礎科目を学んでおく、編入する年次を2年次にするなどの対策をするのも一つの手段となるでしょう。
②必ずしもすべての単位が認定されるわけではない
通信制大学は、大学ごとに単位の認定方法が異なります。一括で単位を認定してもらえる場合もあれば、一単位ずつ認定される場合もあるため、通信制大学ごとにすべての単位が認定されるかどうかは異なります。各大学ごとに何年時に編入できるかは異なりますので、編入を希望する方は事前の相談が必須です。
通信制の大学での選び方
①通信制大学で学びたいことを学べるか
通信制大学での学びにおいて、モチベーションを保つためにも学びたいことを学べる大学を選ぶのは大切です!
色々な学部・学科があるので関心のある学部を選びましょう。また、各校種・科目や養護教諭などの教員免許や役立つ資格の取得も可能ですので、取得したい資格がある方は取りたい資格を取得できるかどうかもチェックしてみてくださいね。
②学び方やスケジュールが自分に合うか
通信制大学に編入したい方の中には、仕事と両立して学ぼうとされている方も多くいらっしゃいますよね。
そのため、働きながらでも学びやすい学習形態やスケジュールになっているかは非常に重要です。
通信制大学への編入を検討中の方は、使う教材やレポートの作成・提出方法、スクーリングのスケジュールが自身に合っているかを確認するようにしましょう!
③どの程度単位が認定されるか
通信制大学に編入をする場合、以前修得した単位が認定されるかどうかが重要になります。単位認定の方法は通信制大学ごとに異なり、一括で単位認定される場合もあれば、1科目ずつ認定される場合も。
通信制大学によって最終的に認定される単位数が異なるということは、編入できる年次が変わるということなので、気になる通信制大学が複数ある場合は事前に各学校へ相談し認定される単位数を確認するのがおすすめです!
まとめ:通信制大学でも編入制度は使える!
社会人の学び直しに適している通信制大学では、何らかの学歴がある場合、単位認定を受けて編入制度を利用できます。
もし、大学・短期大学・専門学校等を卒業済み・もしくは一定の期間在籍し単位を取得した後退学した経験のある方は、卒業までにかかる期間やお金を抑えられるので、編入制度を利用した入学がおすすめです!
各通信制大学に問い合わせることで現在持っている単位がどの程度認定されるかを調べてもらえますので、事前にオンライン相談会などに参加して何年次に編入できるかチェックしてみてくださいね。
また、なるには進学サイトでは無料で通信制大学の資料請求も可能です。編入先の通信制大学をお探しの方は、よろしければご利用ください!